映画『ビフォア』シリーズは三部作からなる18年にも及ぶ恋愛物語。20代、30代、40代とそれぞれの年代でぶつかる困難や希望などを描いた作品で有限の時を過ごす男女の恋愛模様を実際の時間経過と共に追う作品となっています。
つまり、第1作目は1995に公開され、その9年後に2作目、そして2作目から9年後となる2013年に第3作目が公開され、1組の男女の18年間を追うことになるのです。
本記事では『ビフォア』シリーズで描かれる18年間のストーリーを簡単なあらすじメインで紹介していきます。トータル5時間弱で観れてしまうので、映画好きの方はもちろん、休日に家族やカップルと一緒に観て欲しいシリーズです。
目次
ビフォア・サンライズ 恋人までの距離(1995)
ビフォア・サンライズ 恋人までの距離(ディスタンス)
ウィーンを散策するうちに、初対面の男女が心を通わせてゆく…。珠玉のラブストーリー。列車の中で出会った1組の男女が、一緒に過ごして別れるまでの一晩を、まるでドキュメンタリーのような自然なタッチで綴る。2人の間の空気感と会話が絶妙なラブストーリー。
あらすじ
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ソルボンヌ大学へ通うフランス人のセリーヌはブタペストからパリ行きの列車に乗り込んでいた。席につき読書を始めようとしたセリーヌだったが、隣に座ったドイツ人の夫婦カップルが派手な喧嘩を始め、耐えられなくなったセリーヌは席を移動する。ようやく読書が出来ると思ったセリーヌだったが、通路を挟んで隣に座っていた男性から話しかけられた。彼の名前はジェシーといい、ヨーロッパ旅行を終えてアメリカへ帰ろうとしているところだった。ジェシーはセリーヌが英語を話せることがわかると食堂車に誘い、2人は食事をしながら会話をすると、自然に意気投合した。
そして楽しい時間はあっという間に過ぎ、間も無く列車がウィーンに到着しようとしていた。短い時間だったが、お互い離れたくない2人。パリより手前のウィーンで降りるはずのジェシーの誘いでセリーヌはパリまで帰るはずの旅をとりやめ、ジェシーと一緒にウィーンで降りる。そして、互いの私生活も知らない2人はジェシーが搭乗する翌朝の飛行機の出発時間まで一緒に過ごすことになり…。
予告動画
キャスト
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役名 | 俳優 |
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ジェシー | イーサン・ホーク |
セリーヌ | ジュリー・デルピー |
手相占い師 | アーニ・マンゴールド |
詩人 | ドミニク・キャステル |
バーテンダー | ハイモン・マリア・バッテンガー |
スタッフ
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監督 | リチャード・リンクレイター |
製作総指揮 | ジョン・スロス |
脚本 | リチャード・リンクレイター |
脚本 | キム・クリザン |
音楽 | フレッド・フリス |
ビフォア・サンセット(2004)
ビフォア・サンセット
「恋人までの距離」から9年。再会した恋人たちが語り合う、夕暮れまでの85分。人々をときめかせた「恋人までの距離」の続編で、再会したふたりが過ごすひとときをリアルタイムで綴ってゆく。等身大の会話に引き込まれ、恋の行方にドキドキさせられる。
あらすじ
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アメリカ人青年のジェシーとフランス人女学生のセリーヌはウィーンの駅のホームで半年後の再開を誓って別れたのだ。
それから9年後…作家となったジェシーになり、新作のプロモーションでパリの有名書店を訪れていた。小説の内容は、旅先で出会った男女の一夜限りのロマンスを描いたもの。インタビューも終盤に差し掛かった頃、壁に寄り添い微笑みかける女性に気づく。それは、9年前に出会った小説のヒロイン、セリーヌだった。彼女は自分が題材となった新刊本をよみ、ジェシーが書店に宣伝にやってくることを知ってやってきたのだ。
突然の再会に動揺するジェシーは、すぐさまセリーヌに声をかけ、9年ぶりの再開を喜ぶ。しかし、ジェシーが乗る予定のニューヨーク帰国便の時間が迫っており、僅か85分の時間を2人で過ごすことになる。
予告動画
キャスト
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役名 | 俳優 |
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ジェシー | イーサン・ホーク |
セリーヌ | ジュリー・デルピー |
書店員 | ヴァーノン・ドブチェフ |
中庭の女性 | マリー・ピレ |
バーベキューをする男 | アルバート・デルピー |
ジャーナリスト① | ルイーズ・レモワン・トレス |
ジャーナリスト② | ロドルフ・ポリー |
フィリップ | ディアボロ |
船の係員 | デニス・エブラール |
スタッフ
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監督 | リチャード・リンクレイター |
製作総指揮 | ジョン・スロス |
脚本 | リチャード・リンクレイター |
脚本 | ジュリー・デルピー |
脚本 | イーサン・ホーク |
ビフォア・ミッドナイト(2013)
ビフォア・ミッドナイト
18年前の出会い、9年前の再会。そして本物の愛にたどり着く、真夜中までの数時間―。恋愛映画の金字塔シリーズ、待望の最終章。
あらすじ
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18年前、23歳の時にパリ行きの列車で初めてあったジェシーとセリーヌ。2人はお互いに強く惹かれあい、次の約束を取り付けるも会える事はありませんでした。それから9年後、別々の人生を歩んでいた2人だったが、やはり強く惹かれあい…。
そして現在、ジェシーとセリーヌは双子の娘とジェシーの前妻との息子ハンクとともにギリシャでバカンスを過ごしていた。そんな2人にとってバカンスは楽しいものになるはずだった…。
予告動画
キャスト
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役名 | 俳優 |
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ジェシー | イーサン・ホーク |
セリーヌ | ジュリー・デルピー |
ハンク | シーマス・デイヴィー=フィッツパトリック「 |
エラ | ジェニファー・プライア |
ニーナ | シャーロット・プライア |
ナタリア | ゼニア・カロゲロプールー |
パトリック | ウォルター・ラサリー |
アナ | アリアン・ラベド |
アキレアス | ヤニ・パパドプロ |
アリアドニ | アティーナ・レイチェル・トサンガリ |
ステファノス | パノス・コロニス |
ホテル受付① | ヨタ・アギロポウラス |
ホテル受付② | Serafeim Radis |
スタッフ
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監督 | リチャード・リンクレイター |
製作総指揮 | ジェイコブ・ペチェニック |
製作総指揮 | マーティン・シェイファー |
製作総指揮 | リズ・グロッツァー |
製作総指揮 | ジョン・スロス |
脚本 | リチャード・リンクレイター |
脚本 | ジュリー・デルピー |
脚本 | イーサン・ホーク |
音楽 | グレアム・レイノルズ |
『ビフォア』シリーズの続編は実現するのか?
『ビフォア』シリーズは三部作からなる人気シリーズで、シリーズの最大の魅力といえる徹底したリアリズムは多くの人を虜にしていきました。そんな続編『ビフォア』シリーズ第4弾の可能性について、イーサン・ホークが『Maude』のプロモーションで英The Independent紙の取材を受け、『ビフォア』シリーズについて「2作目のあとは必ず3作目があると発言したけど、いまでは完結したように感じている。だけど、ぼくらは5年経過するまで話してはいけないことになっているんだ」と話しました。これが2017年のインタビューですので、イーサン・ホークとジュリー・デルビーに企画の話があってもおかしくない状況です。
そんな中、米IndieWireのインタビューでイーサン・ホークがインタビューを受け、新型コロナウイルスが蔓延するイタリアを舞台にするというアイデアを明かしています。「今世界中で巻き起こっていることを笑いに変えられる人がいるとしたら、それはジュリー・デルピーでしょう。彼女がこのアイデアについて何と言うか想像もつかないですけどね」と語っており、もっというと『ビフォア』シリーズ第四弾は既存のタイムラインをやめて2022年以降に公開される可能性が高いとも述べました。
また、監督のリチャード・リンクレイターが続編を作るとするなら「ミッドナイト」から4年後に設定された短編映画か、20年後の特集のいずれかの別の道を望んでいるとも答えています。
ですが2022年現在、『ビフォア』シリーズ第4弾の製作の噂はなく、イーサン・ホークとジュリー・デルピーが出演した仏メディアの取材で第4弾の製作準備は行われていなく、良いアイデアも思いつかなかった。そして私たち3人がそれに合意したんだと答えています。
つまり、『ビフォア』シリーズは三部作で完結したことになります。素晴らしい三部作で完結したことにより、その素晴らしい思い出のまま締めくくることになりました。
みんなハッピーでドラマチックな完結でしたね。
今回は以上です。
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