映画『メメント』を徹底解説&考察|時系列から見えてくる真実

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    クリストファー・ノーラン監督の出世作『メメント』は、弟のジョナサン・ノーランが書いた短編作品『Memento Mori』を原作とした時間逆光型サスペンス作品です。

    2000年に発表した『メメント』は、全く新しいコンセプトに基づく革新的映画として話題を集めました。

    本記事では、『メメント』の時系列や疑問点をわかりやすく解説・考察していきます。

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    目次

    『メメント』あらすじ/ストーリー

    あらすじ/ストーリー

    保険会社の調査員をしているレナードは、ある日愛する妻をレイプされた後に殺されたうえ、そのショックで10分間しか記憶を保てない前向性健忘という珍しい記憶障害になってしまった。レナードが優位つ覚えている最後の記憶は妻の死ぬ姿。復讐の鬼と化したレナードは、情報屋テディや謎の女ナタリーに助けられながら、ポロライド写真にメモを書き、体中に暗号のようなタトゥーを彫ることで事件の真相を掴もうとする。

    犯人のキーワードは”ジョン・G”。このイニシャルを持つ人物を追うレナードであったが、謎の追えば追うほど記憶にない人物が現れさらに謎が深まっていく。誰のいうことが本当なのか?犯人の”ジョン・G”はどこにいるのか?

    『メメント』のポイント・キーワードを解説!

    本作は復讐心に燃える前向性健忘の男・レナードを主人公とするストーリーです。本作最大の特徴として、ラストシーンから事件の確信へ時制が逆行していく異例の手法を使っています。

    これはレナードが記憶を10分しか保てない男の思考をリアルに描き、さらに時を逆行することが加わったことで、とても難解な作品に仕上がっているのです。

    そのため、観客は状況を把握できず、記憶を保てない男・レナードと同じ視点から物語を見ることになります。

    ここでは『メメント』を見る際に抑えておきたいポイント・キーワードを紹介していきます。

    時間に逆行する構成|カラー/モノクロパートが示す意味

    『メメント』では、レナードの行動をカラー映像で追いかけつつ、モーテルの一室で電話をするレナードの行動をモノクロ映像で映し出します。

    具体的には時系列が逆行するカラーパート、時系列が進行するモノクロパートに分かれており、ある時になるとそれが交わるというトリッキーなストーリー構成になっています。

    これはノーラン監督の確信的な演出が読み取れ、インタビューでも次のように答えています。

    僕は観客に、10分という瞬間にしか生きている実感を持てない男の視点を感じて欲しかった。前向性健忘は脳障害のため、治ることはない。それは途方もない絶望と共に、途方もない開放感も与えていると思う。レナードには過去の自分も、未来の自分も関係ない。常に今しかないんだ。

    つまり、本作は前向性健忘の感覚を疑似体験できる作品なのです。

    10分しか記憶を保てない男の記憶術

    前向性健忘という珍しい記憶障害になってしまったレナード・ジェルビーは、様々な方法で記憶を保とうとします。具体的には次の通りです。

    レナードの記憶術
    • 自分と関わりがある人物をポラロイドで撮影する
      →名前やメモを決まった書体で書き込む
    • 次の記憶を無くした自分に向けて、大事な用事をメモしてポケットに入れる
    • 事件に関するキーワードをタトゥーとして彫り込む
    • 宿泊先や場所をポロライド写真で保存し地図に貼る
    • 習慣を欠かさず行い、本能的に覚えるよう条件付けして行動する
      ※例えば、車の鍵は左のポケットの中に入れる。モーテルの部屋で目覚めたら、必ずベッドサイドの引き出しに入っている聖書を読むなど。

    レナードは特に習慣を大事にしており、メモが書かれたポロライド写真をポケットに入れたりすることも習慣にしています。

    自分の妻を殺した犯人を捜すため、レナードは10分ごとにポロライド写真やメモ、タトゥーを頼りに犯人を探し出そうとするのです。

    レナードの全身に彫られたタトゥー

    記憶障害のレナードは、事件に関係することを身体にタトゥーを彫ることで残しました。

    事実1

    事実

    白人

    事実

    First Name
    :ジョン or ジェームズ

    事実

    Last Name:G

    事実5

    麻薬の売人

    事実6

    車のナンバー:SG137IU

    そして鎖骨の部分に「妻はジョン・Gに犯され、殺された」、胸の部分に「奴を見つけて、殺せ」と刺青として残しています。

    さらに左胸に彫られた
    I’ve done it(僕はやり遂げた)」なども重要な意味を持っています。

    具体的には次の通りです。

    『メメント』の時系列・タイムライン《ネタバレ》

    ここからは『メメント』の時系列・タイムラインを紹介していきます。

    上図の説明をすると、「カラーパート」を赤色、「モノクロパート」を黒色で時間を分けています。

    そして実際の時系列とストーリーの進み方でも色を分けています。

    今回は実際の時系列で解説をしていきたいと思いますが、ややこしいと思うので画像を横に置く。

    または『メメント』を見ながら「モノクロパートの時系列」「カラーパートの時系列」を読んでいくことをオススメします。

    2度目の鑑賞の際に活用してみてくださいね!

    モノクロパートの時系列

    モノクロ1

    直近の記憶を失われる男レナード・シェルビーは、平凡なモーテルの部屋で目覚める。

    部屋を見回し、1週間、もしくは3ヶ月いたもかもしれないと呟く。

    モノクロ2

    ありふれたモーテルで引き出しを開ける。そこには聖書が入っており、ありがたく読む。

    ここでメモと手順が必要だ。サミーは手順を大事にしなかったから上手くいかなかったと話す。

    そして左太ももに「剃れ」というメモを発見する。

    モノクロ3

    「剃れ」のメモを剥がし洗面所に向かうと、「左腿を剃れ」と書かれた紙袋を発見。左太腿だけを剃ろうとする。

    すると突然電話が鳴り、「誰だ!」と言う。

    モノクロ4

    電話で記憶がないことを告げ、サミー・ジャンキスサミーの話をすればわかってもらえるといい、話し始める。

    「サミーは自分のことを何でもメモした。でもゴチャゴチャにした。習慣と毎日の繰り返しを利用し、整理して系統を立てた。でもサミーには理由がなかった。だが、俺は理由がある」と…。

    モノクロ5

    サミーは保険調査員時代の顧客だったことを話す。

    自分は相手の目を見れば嘘を見抜く力がある。

    モノクロ6

    サミーは58歳の会計士で妻と交通事故に遭い、酷くはなかったが状況が把握できなくなったという。

    サミーは2分も覚えていることができず、仕事も何もできない。仕方なく妻が保険会社に連絡を入れ、自分が出向いたという。サミーは新しいことを覚えておらず、テレビなどは見なかった。そんなサミーでも事故の前に学んだことであれば複雑なことでもでき、妻のインスリン注射もこなした。ここでサミーが前向性健忘症だと明かされる。だが、訪問するたびにサミーはわかっているような表情を見せるため、事実かどうか調査をしようと考えた。

    モノクロ7

    サミーは新しいことを覚えなかったが、条件付けをすることで学べると考える。

    そこで実験を行い、毎回通電している同じブロックを用意することで本能的に通電しているブロックを避けるようになることを調べるというのだ。

    モノクロ8

    サミーの実験は何ヶ月も続くも、同じことの繰り返して精神的に問題があると考えた。

    精神障害の場合、保険が降りないという。

    サミーの妻は借金を負い、自分は昇進した。

    サミーは条件付けができず、手の内用がなかったが、自分は習慣と繰り返しで暮らしていける。

    条件付け、本能で行動する。

    モノクロ9

    サミーの妻は懸命に夫を介護し、保険会社の決定と戦ったが、問題は金ではなかった。

    サミーは夫の記憶障害が本当か疑問を抱くようになった。

    モノクロ10

    「あとで電話してくれる?」と言って電話を切る。

    タトゥーを入れる準備をする。

    モノクロ11

    タトゥーにするメモ「事実5 麻薬に関係(接触する)」をみる

    モノクロ12

    メモ「事実5 麻薬に関係」をみて左太腿にタトゥーを入れようとするも再び電話が鳴る。

    モノクロ13

    タトゥーを入れながら電話をする。

    麻薬の件について聞く。

    警察の報告によると家の前に止まっていた盗難車から犯人の麻薬と犯人が見つかっている。

    自分の集めた資料をみると何ページか抜けていること、そして線で消していることに気づき疑問に思う。

    警察はジョン・Gを探していないという。

    モノクロ14

    車に隠していた麻薬の件について納得いかないことがあるという。

    犯人は薬物中毒で薬を買う金欲しさに家に押し入ったというが、車に大量の麻薬を隠していたのをみると、ジョン・Gが麻薬を置いていったと考えられると言う。

    電話相手からジョン・Gは麻薬の売人なのではないかと言われ、辻褄が合い納得する。
    メモに「事実5 麻薬の売人」と書き直す。

    モノクロ15

    「事実5 麻薬の売人」のタトゥーを入れながら電話をする。

    サミーの妻は夫を直そうと、夫に食べ物を隠させ、食事を与えないまでした。

    これはお腹が空けば思い出すと思ったからの行動だった。

    夫が廃人であることを認められず、もし昔の夫がいなくなっているのであれば別れるとまで言うのだ。

    だが、疑っていては行動に移せないため、レナード(自分)に本音を聞かせて欲しいという。

    自分は身体的には新しいことを覚えられると伝える。

    モノクロ16

    電話の最中、「絶対電話に出るな」という刺青を見つける。

    電話相手に「誰だ!」というと電話を切られる。

    モノクロ17

    電話が鳴り続けるが拒否する。

    フロントに電話し、何があっても電話を注がないでくれとお願いする。

    モノクロ18

    壁にコップを押し当て音を探る。

    するとバートが扉をノックし、出てみると警察から電話が来ているという。

    「電話は苦手だ。話は直接あって話す」と言う。

    モノクロ19

    電話が鳴り止む。

    すると扉の隙間から封筒を入れられる。

    封筒には「電話に出ろ」と書かれており、中には笑顔で写る自分の写真が入っていた。

    モノクロ20

    電話で「自分が何かしたのか?」と怯える。

    モノクロ21

    電話で誰も信じてもらえないことを話す。

    そしてサミーの妻に起きたことを話す。サミーは最後のテストとして、夫に「あなた、注射の時間よ」といい、インシュリン注射を打ってもらう。

    そして時間を空けてもう一度「あなた、駐車の時間よ」という。

    彼女は本気で期待を込めて、夫にインシュリン注射を打ってもらった。

    だが、夫は何も気づかずに妻を昏睡状態に陥ってしまう。

    サミーは条件付けがダメでも詐欺師ではなかった。

    サミーは知り合いかも知れない相手だと知ってるフリをし、自分はまともだと思ってもらうために自分を装っていたのだと。

    (一瞬、レナードに差し代わるシーンがある)

    モノクロ22

    ジミー・グランツは恋人のバーで麻薬を捌いていたことが判明する。

    恋人を連れず1人で来ることを確認。ロビーに来ていると電話の相手に言われる。

    部屋に貼った地図などをしまい部屋を出る。

    そこにはテディがいた。

    レナードはテディに「ギャメル刑事?」と聞く。

    そして暫く歩き、途中でテディの写真をとる。

    メモでテディと書いて欲しいと頼む。

    青の軽トラックに乗り、レナードは廃屋へ向かう。

    そこにジミー・グランツがやってくる。

    「テディはどこだ」と聞かれると、レナードが背後からジミーを殴る。

    「服を脱げと命令する」レナード。

    ジミーが襲いかかり喧嘩になるが、レナードがジミーを締め殺すことに成功する。

    死んだジミーを写真を撮影し微笑むレナード。

    カラーパートの時系列

    カラー1

    死んだジミーの写真を見て微笑むレナード。

    パンツを脱がせジミーがきていた服を自分が羽織る。

    そしてレナードを地下へ運ぶ途中、「サミー…」と一言呟く。

    そこにテディが現れ、レナードは「男が怪我している」という。

    テディは警察を名乗り、地下へ行くとレナードが横たわっていた。

    テディがレナードの死を確認したところ、レナードが後ろから鈍器で頭部を殴り「これで俺を思い出したか!」と叫ぶ。そしてテディは真実を語り始める。

    ジミーがレナードを知っていた理由①

    テディは女房をレイプしたやつだという。
    そしてジミーがジョン・G。ジェームズ・F・グランツだという。

    なぜレナードが20万ドルを持っていたのか?

    テディがアンフェタミンを買うため。
    それとレナードの復讐ついでにちょっとばかし稼ごうと考えていた。
    →テディはレナードと山分けしようといっている。

    ジミーがレナードを知っていた理由②

    ジミーはディスカウント・インで商売をしていた。
    そこで写真を撮るテディを見て、フロントの男から怪しいやつが来たと知らせを受けたから。

    ジミーがサミーのことを知っていた理由

    レナードは誰彼構わず、聞いてくれるみんなに自分のことを話した。
    レナードの話は毎回面白くなっていき、「サミーを忘れるな、サミーを忘れるな」ってね。
    レナードは都合良く自分に嘘をつき、忘れたいことや細かいことを忘れていったと。

    レナード=サミー?サミーは詐欺師でレナードの妻が糖尿病だった!

    実はレイプ犯に襲われた奥さんは助かっていた。だが、レナードの症状が信じられず、心は苦悩と苦痛でズタズタに引き裂かれていた。で、レナードに期待を込めてインシュリンを何度も打たれたと…。
    これはレナードが何度も条件付けして繰り返して覚えたかのように…。そしてサミーは詐欺師だった。それを暴いたのはレナード本人だった。そしてサミーには女房がおらず、レナードの妻が糖尿病だった。つまり、レナードはホントだと思いたいことしか覚えることができなかったのだ。

    本物のジョン・Gは?

    レナードの手によって1年以上前に本物のジョン・Gを見つけ殺した。
    2人で復讐を果たしたが、レナードは案の定忘れてしまった。
    真犯人はどこにでもいる薬中のチンピラだった。
    そして殺した直後の写真を撮影した者がテディだった。

    警察が提供したファイルの中身が抜けていた理由

    警察のファイルの12ページが抜けていたのはレナードが決して解けないパズルを作るためだった。

    テディは最後に「ジョン・Gはたくさんいる」、そして自分の本名もジョン・Gだという。

    車に戻り、テディの写真を出す。

    今聞いたことを忘れさせてもらう。

    そう頭の中でいい、「こいつの嘘を信じるな」とテディの写真に書き込む。

    そして先程撮影した写真をライターで焼く。

    ジョン・Gを探すため、俺のジョン・Gになってもらうため、テディの車のナンバーをメモする。

    そしてジミーの車に乗ってその場をあとにする。

    カラー

    車で「エマの刺青」に向かい、「事実6 車のナンバー:SG137IU」を入れる。

    そこにテディが現れ、渡したいものがあるという。

    テディは「すぐに街を出よう」と勧める。

    テディは「悪い警官がディスカウント・インに泊まらせ、何日も電話でデタラメを言ってドアの下から封筒を入れたりするまで行い、さらにジョン・Gは地元の薬の売人だと吹き込んだ。ジョン・Gはジミー・グランツだ。その警官は他所からきて、奴の取引を掴もうとしたが、あんたはそれに巻き込まれた」という。

    そして、テディは情報屋であるといい、レナードに手を貸していることがバレると困るから街を離れて欲しいという。

    テディと別れ、テディの写真を見ると「こいつの嘘を信じるな」というメモ書きをみて、全てデタラメだと判断する。

    ジャケットのポケットの中のコースターを手にし、「ファーディーズバー」、裏に「あとで寄って ナタリー」と書かれていることを確認する。

    ポケットの中をさらに漁ると、燃えカスのようなものが入っていた。窓から外に出て「ファーディーズバー」に向かう。そこでナタリーに出会うが、人違いだと言われる。

    カラー

    「ファーディーズバー」、裏に「あとで寄って ナタリー」と書かれたコースターを眺め、その場所へ向かう。

    中に入るとナタリーに人違いだと言われ、ジミー・グランツを知っているか聞かれる。

    テディが寄越したのかと聞かれるがわからないとだけ言う。

    そしてここまでの記憶がないことを言う。

    賭けでビールに唾を入れるゲームをしているといい、自分も唾を入れる。

    そして店の奢りだとナタリーからビールを出される。

    カラー

    店の奢りだとナタリーからビールを出される。

    カウンターにいるおじさんに笑われる。

    そしてナタリーが「問題があるってホントね。あの警官の言ってた通り。

    あなたの症状…最後に覚えていることはなに?」と言う。

    そしてレナードは「死んでいく女房を覚えている」といい、ナタリーはビールを汚いからと言って下げる。

    カラー

    ナタリーの家へ来る。ソファに腰掛けると、ナタリーと妻を殺した犯人について話す。

    そして犯人は2人いたと自分は思っている。

    ナタリーは仕事に戻るといい家をあとにする。家に帰ってきたナタリーは人が来たといい、カーテンを閉める。

    カラー

    ナタリーが帰ってくると、ドッドと名乗る人物が「ジミーと金がどうなったか」を聞いてきた。

    ナタリーは家にある全てのペンをバッグに入れ、レナードに噛み付く。ナタリーはドッドを片付けて助けてという。

    奥さんのことを雌豚呼ばわりしたことでレナードも怒り、自分に関係のないことだと言う。

    そして「あなたを利用するつもりだ」とナタリーは白状する。

    レナードは妻を散々に言われ、ドッドを殴る。

    なんとか今あったことを書き留める必要があったと考えたレナードはペンを探すものの見当たらない。

    書き留めろ。起こったことを書き留めろ…。

    カラー

    書き留めろ。起こったことを書き留めろ。さぁ集中しろ。ペンを探せ!

    扉が開きナタリーが入ってくる。ナタリーが言うにはドッドに殴られたという。ドッドに殴られたのは自分のせいで、「あいつのところに行ってテディと話をして説得しろって言ったじゃない。おかげでこんな目にあった」と言う。落ち着きを取り戻したナタリーは、「ドッドのところに行って彼に話した。ジミーのお金なんて持ってないって。それから麻薬も。きっとテディが何もかも持っていった」といったが、信じてもらえず、「もし明日までに麻薬を持ってこなければ殺す」と言われ殴られたと言う。自分はドッドに会いにいき、ボコボコにするという。相手がどんなやつか、特徴を書いてくれという。ペンをバッグから出し、「あいつの方から来るかも。あんたの車を教えた」と言う。何か話さな蹴れば殴られるといいメモを渡す。そしてナタリーの家をあとにする。車に乗るとテディが横にいた。

    カラー

    車に乗るとテディが乗っていた。

    自分は仕事があるからいるんだと言うが、テディは「あんたの仕事はとっくに終わっている。あんたがいるのはナタリーのせいだ」という。

    そしてテディは「その女(ナタリー)を信じるな」とメモしといた方がいいと言う。

    そしてディスカウント・インモーテルに宿泊するよう勧める。テディはナタリーが麻薬に関わっているといい、「恋人が麻薬の売人で彼女は注文を取って取り次を行う。男は連絡したいことをコースターの裏に書く。すると女は飲み物と一緒に答えを返す。女の恋人は消息を経っており、連中はあの女に追及する。責任を取る人物が必要だ。きっとあんたのせいにするぞ」という。

    テディは「協力すると彼女が言ったら、それには彼女自身の目的がある。俺は嘘をついていない。この女を信じるな」とメモしろという。(いつもと違う書体で書いた)

    テディが車を出ていくと、テディの写真を見て「こいつの嘘を信じるな」というメモで苦笑いし、「この女を信じるな」に二重線を引く。

    カラー

    ディスカウント・インと書かれたメモを頼りにその場所に行き、写真を撮ってメモをとる。

    地図にメモを貼り、さっき撮ったばかりの写真を貼り付ける。

    電話と電話帳をとり、”エスコート・サービス”に電話する。

    ブロンドの女性が来ると、「まず、ベッドに入って俺が眠ったらドアをバタンと閉じる。そして部屋の中に紙袋に入ったものを散りばめておいて欲しい」と注文する。

    自分が眠ると女性はトイレへ行きドアを閉じる。

    カラー10

    物音で目を覚ます。

    トイレへ向かうと見知らぬ女性がおり、「出て行ってくれ」と言って追い出す。

    そして紙袋を持って車に乗りこむ。

    カラー11

    紙袋を片手に車に乗り、工場地帯を訪れる。焚き火をし、その中に妻の遺品「ぬいぐるみ・ヘアブラシ・本・時計」などの思い出を燃やす。

    カラー12

    工場地帯を車で去る。

    赤いバンに追われ、自分を知っているようだったので脇道に駐車する。

    すると運転席から銃を向けられ急いで走り去るが行き止まり赤いバンから男が出て歩み出る。

    男は「いい車だな。どこで手に入れた」と言うので「あんたも買いたいの?」と冗談で返す。

    そしたら銃を突き付けられ、「俺なんかどうでもいいってことかよ」と言われる。

    男がドアを開けて入ってきた瞬間、自分は逆にドアから出て逃走する。

    カラー13

    気がつくと自分は走っていた。

    何者かに追われていると気づいたところで発砲される。

    車で逃走し、メモを見ると「名前はドッド、白人、男、五番どおり、マウントクレストイン」と書かれており、先回りして待ち伏せしてやろうと考える。

    カードでドア鍵を開け、9号室に入るとメモが逆向きで見ず知らずの人を蹴り飛ばしてしまう。

    気を取り直して6号室に入るとそこには誰もいなかった。

    武器が必要だと考え、瓶を片手にトイレで待ち構える。

    カラー14

    自分はトイレで瓶を持っていた。

    服を脱ぎシャワーを浴びる。

    すると物音がし、ドッドと殴り合いの喧嘩になる。そして手元にあった瓶で殴り、ドッドは気絶する。

    手首を粘着テープで巻き付け、口を塞ぎ、写真を撮る。

    その写真に「ドッド 始末しろ ナタリーに聞け」と書き込む。

    そして、テディに連絡を入れようとするも連絡が付かず
    「マウントクレストインの6号室にいる。この伝言を聞いたらすぐ来てくれ」と一通入れる。

    そして目を閉じる。

    カラー15

    モーテルの部屋で目を覚ます。習慣の引き出しを開けると聖書と拳銃が入っていた。

    そして監禁されたドッドを発見。テディが突然訪問してきてドッドを見せる。

    ドッドに聞いてみると、レナードにやられたという。

    写真を見ると、「ナタリーに聞け」と書かれていた。ドッドに銃を突き付けながらドッドを釈放。ナタリーの家を訪れる。

    カラー16

    ナタリーの家を訪れる。

    そこでドッドは何者なのか、自分を何に巻き込んだのかを聞く。

    ナタリーはドッドに顔を殴られたといい、レナードに助けてと言ったらそれを信じたという。

    鏡の前でタトゥーを見ながら、ナタリーがジミーという恋人がいたことを話す。

    彼女が言うにはテディという男に会ってから帰ってこなかったという。

    ナタリーと共に寝る前に「彼女は恋人を亡くし、同情から協力してくれる」とメモを書く。

    カラー17

    ナタリーの家で目が覚める。

    ジョン・Gの車のナンバーを調べると約束する。

    「今日1時 ナタリーから情報をもらう」というメモを受け取る。

    ナタリーの家を去ろうとしたところにテディが現れる。

    カラー18

    車で出かけるところにテディが現れる。

    昼飯を一緒に食べ、テディに誰かに利用されているかもしれないと忠告されるが、メモを頼りにジョン・Gを探すと言い張る。

    ここでディスカウント・インモーテルの鍵がないことに気づき、急いで向かう。

    フロントにいるバートに案内され21号室に案内される。そして今は304号室にいると言われる。

    「今日1時 ナタリーから情報を」というメモを見て、急いでレストランへ車を走らせる。

    カラー19

    「今日1時 ナタリーに会って情報を」「彼女も恋人を亡くし、同情から協力してくれている」というメモを確認し、レストランに入る。

    そこでナタリーに声をかけられ、封筒とモーテルの鍵を受け取る。そして近くに人がいない廃屋を紹介される。

    ナタリーが帰り、トイレに入って手を洗っていたところ「サミー・ジャンキスを忘れるな」という刺青を見つける。

    カラー20

    トイレで手を洗っていたところ「サミー・ジャンキスを忘れるな」「事実」という刺青を見つける。

    トイレから出たところでウェイターから忘れ物だという封筒と鍵を受け取る。

    そして、モーテルの住所を聞きメモを取る。

    車でディスカウント・インモーテルに向かい中に入り、写真を地図に貼り付けていく。

    封筒を開けるとテディの免許証が入っており、本名が「ジョン・エドワード・ギャメル(John Edward Gammell)」だと判明する。

    そしてテディの写真「こいつの嘘を信じるな」を見て、テディに電話をかけて呼び出す。全身鏡でタトゥーを見つめ、資料と照らし合わしていく。

    最後にテディの写真に「犯人だ」とメモを書き込み、「ジョン・Gが妻を犯し、殺した」という刺青を見て「殺せ」を付け加える。

    カラー21

    テディの写真に「こいつの嘘を信じるな 犯人だ 殺せ」というメモを書き込む。

    モーテルの304号室を出て、フロントにいるバートと会話する。

    この時、電話に繋がないように頼んだこと、どれくらい泊まっているか、テディのことを聞く。

    そして40ドルの支払いを行う。

    カラー22

    バートからテディが来たことを知らされる。

    そして車で廃屋へ向かうところ、車の窓が割れていることに気づく。

    廃屋の中でテディの写真を見ると「こいつの嘘を信じるな。殺せ」というメモ書きを見て、テディに銃を向ける。

    カラー23

    テディに銃を向けて射殺。そして写真を撮影する。

    以上が『メメント』の時系列・タイムラインになります。

    『メメント』の疑問点をまとめて解説!

    『メメント』はモノクロとカラーが交互に描かれたことで難解な映画となっていますが、時系列・タイムラインに並べたことで、大体のストーリーは理解できたと思います。レナードは前向性備忘症の殺人鬼となってしまったという事実、これからもジョン・Gを探し続けるという事実。ゾッとするようで悲しい物語でしたね。

    そんな本作はネタバレをしても明かされていないこと、そして色々な解釈ができますので、そちらを紹介していきます。

    モノクロパートでレナードが電話をしていた相手は?

    モノクロパートの殆どがレナードの電話シーンですが、その電話相手が誰かは明かされませんでした。テディの発言から悪い警察官がレナードを面白がって操っていたと発言するシーンがありますが、これを聞くだけでも電話相手はテディではないかと思ってしまいます。

    それを証明するかのようにモノクロパート19で扉の隙間から封筒を入れられるシーンがありますが、中には笑顔のレナードが映っている写真が入っていました。これはテディとレナードが1年前、本物のジョン・Gを殺し復讐を終えた後に撮影したもので、写真を撮影したのはテディだと言っています。これが事実だとすると、写真を持っているのはテディだけになるわけです。さらに電話の相手と直接会う約束をした時、現れたのがテディだったということも決め手の1つになります。

    「電話に出るな」という警告のタトゥーの意味

    ですが、ここで重要になってくるのが「電話に出るな」という警告のタトゥーです。なぜ、電話に出るなと刺青したのかを考えてみても、劇中で語られたことだけだと辻褄が合いません。

    電話の相手がテディだとすると、レナード(自分)が利用されていると知ったから?と考えましたが、自分のメモを信じているレナードにとってそれはないでしょう。

    なら、「電話に出るな」という刺青の理由は過去にあるのではないかと考えられます。過去にジョン・Gを何人か殺していたとするならば、テディが揉み消していたとしても世間から見たら殺人鬼に変わりありません。さらにレナードはナタリーに利用されたように、他の人にもうまく利用されていた可能性があります。そのため、トラブルに巻き込まれやすい体質にあり、過去にトラブルに巻き込まれたことから「電話に出るな」と刺青を入れたのかも知れません。

    もう一つの候補として、レナードのタトゥーは「ジョン・Gに関すること」or「習慣・条件付けなど大切にしていること」を刺青にする傾向があります。この時、「電話に出るな」というのはレナードの前向性健忘症が関係しているのではないでしょうか?電話だとメモをしないと忘れてしまいますし写真も撮れない。これが間違いだとしても、レナードは電話で話すことを嫌っていたので少しばかり関係があるかも知れません。

    レナードがテディを殺した理由

    冒頭で殺されたテディですが、なぜレナードの手で殺されたのでしょうか?

    考えられるのは「テディがレナードの過去を知っていたから」「自分がテディに利用されていたから」の2つが考えられます。

    テディがレナードの過去を知っていたから

    これはラストシーンで語られる真実が理由となっている説です。レナードは妻をレイプし殺した犯人を殺すことを生きがいにしていたわけですが、実際は1年前に復讐を遂げており、さらにサミーは自分自身だったという事実が判明します。レナードにとって、全てが否定された瞬間でした。そう、テディがいうに「ホントだと思いたいことしか覚えることができないようだな」という言葉に全てが詰まっているような気がします。テディを殺せば真実を知るものがいなくなる。さらにテディの本名ジョン・Gであることも合わさり、レナードの復讐対象となったのではないでしょうか?

    自分がテディに利用されていたから

    もう一つの説は、レナードの復讐心と記憶障害を利用してドラッグの売人ジミー(ジェームズ・F・グランツ)を殺させたこと。りレナードはジョン・Gを殺すために行動し、テディは新たなジョン・Gを用意する。※ついでにちょっと稼がせてもらおうと思っている。

    利害関係にあると思いますが、習慣と条件付けを大事にし、メモを信じて行動してきたレナードにとって、自分を裏で利用したテディは許せない存在だったのかも知れません。

    レナードがジミーの服と車を奪った理由

    レナードはジミーを殺す前に着ている服を脱げと命令します。レナードが言うには血で汚したくないという理由のようですが、それも本音なのでしょう。その他に「レイプされた妻と同じ思いをさせてやりたかった」という考えもできますが、妻殺しの犯人の着ていた服を着るというのは現実味がありません。

    なら、ジミーの服に着替えた理由は血で汚したくないからという理由になりますが、これはレナードの習慣と条件付けにより行った行為と考えてみてはどうでしょう。テディが用意した偽のジョン・Gをレナードが殺し続けていたところを見ると、追い剥ぎは習慣化されていたのではないでしょうか。実際、テディはドラッグの売人ジミーを偽のジョン・Gとして殺した際にドラッグと金を盗もうとしています。※この時、レナードと山分けする予定だったと言います。つまり、習慣で行った行為が服を脱がして着るという行為だったのかも知れません。

    では、車を盗んだ理由はなんでしょうか?考えてみると、高級車のジャガーだったからというのもありそうですが、これも習慣だったとも考えられます。それとも、テディへの嫌がらせからの行動だったかも知れません。車の中には薬物と20万ドルが入っていたことから、ジミーの車に乗り換えたのも納得がいきます。いずれにしても車を乗り換えたこと、服を奪い来たことによりナタリーと出会い利用されてしまうとは…。

    妻の遺品を焼いた理由

    「カラー11」でレナードは工場地帯に行き、妻の遺品を焼きます。その前に”エスコート・サービス”から来たブロンド髪の女性に妻の遺品をモーテルの部屋に使ったかのように置いといて欲しい、そして使わないで欲しいと頼んでいます。ここから、妻の遺品を他の人に触られたくない、汚されたくないという思いがあるのは確かです。ですが、その妻の遺品を焼くという行為はレナードの心境と矛盾しており、遺品を焼く必要性がわかりません。そこで頭を捻って考えてみると2つほど理由を考えられます。

    1つ目に「遺品を燃やして次のステップに進むため」と考えられます。これは「きっと前にも君のものを山ほど焼いた。でも忘れられない」とレナードが言っている通り、次のステップへ行くための習慣だったのかも知れません。

    2つ目に「ジョン・Gへの復讐を忘れないため」と考えました。レナードの最後の記憶は妻の死ぬ顔…思い出すだけで辛い記憶なのでしょう。そんな記憶を再現するために”エスコート・サービス”からきたブロンド髪の女性に妻のフリをさせ、襲われた日を再現します。部屋に妻の遺品をまるで使ったかのように置いてもらい、レナードが寝て記憶がリセットされたところで物音で起こしてもらいます。そこには見ず知らずの女性がおり、すぐに出て行ってもらいます。これはジョン・Gを忘れないための儀式だったと考えられます。

    ですが、これは本人がどのように考えていたのか…レナードだけが知る儀式です。

    ナタリーの狙い|レナードの記憶障害を利用した理由

    ナタリーは麻薬ディーラーのジミー・グランツと恋人同士で恋人のバーで麻薬を捌いていました。ドッドは取引相手であり、廃墟に呼び出されたジミーはレナードの手によって殺され、20万ドルと麻薬を持ったまま失踪してしまいます。このことで恋人であるナタリーが仲間のドッドに疑われ追い詰められていました。そんな彼女の前に現れたのは彼氏のジミーの服を着てジャガーに乗ったレナードです。レナードの記憶障害を確認すると、ナタリーはレナードを使ってドッドを殺してもらおうと考えます。さらにナタリーはジミーの最後の取引相手であるテディがジミーの金を奪い殺したと考えており、レナードも共犯者だと思っていました。そこでレナードに復讐するついでにテディへの復讐を果たそうとします。その証拠に、レナードに殴られたはずの傷をドッドにやられたと嘘をつき、わざとドッドにレナードの居場所を教えます。そしてテディへの復讐として彼の運転免許証のコピーを渡し、レナードの手で殺してもらおうと書類を渡したのです。

    テディの運転免許証の謎

    ナタリーに渡されたテディの運転免許証の謎をご存知ですか?映画の序盤に映る免許証の日付に注目してみると、「有効期限 02-29-01」と記載されています。この「2001年2月29日」はうるう年で実際に存在しない日でした。さらに運転免許証の住所には、実際のサンフランシスコの郵便番号にないものでした。これは書類が偽造であったことを示唆しています。もしくは…。

    ”I’ve done it”の謎

    本作の最大の謎である”I’ve done it”と書かれたタトゥーの謎を解き明かしていきましょう。本作のラストで一瞬だけ映るタトゥーで、空白だったはずの左胸に”I’ve done it(復讐をやり遂げた)”が刻まれています。その隣には妻が寄り添っており、タトゥを愛おしいそうになでているのです。(時間:1:49:58をチェック)

    レナードのフラッシュバックですが、これがレナードが見た幻想なのか?それとも改竄された記憶なのか?

    レナードが見た幻影の場合

    レナードは「目を閉じてもそこに世界はあるはずだ」という様にレナードが思い描く理想郷なのではないでしょうか?妻のために復讐を遂げ、左胸に”I’ve done it”を刺青したという理想の世界が目の奥で広がっているのです。

    改竄された記憶の場合

    妻のために復讐を遂げ、タトゥーを刻み、隣には妻がいるというレナードの改竄した世界。これが正しい記憶として条件付けしたのではないでしょうか?

    ですが、復讐を遂げたはずのレナードは左胸に”I’ve done it”を入れようとしません。偽のジョン・Gを殺してもメモ書きもせず、新たなジョン・Gを探して探偵ごっこを続けます。つまり、妻のいない世界で”I’ve done it”が刺青されることはないのです。その様に考えないと、復讐を遂げているはずのレナードがジョン・Gを殺し続ける必要がないのです。

    レナードにとって妻は生きがいであり、妻のいない世界は死んだも同然の世界。そして記憶がないレナードにとっての生きがいは妻をレイプし殺したジョン・Gを殺すこと。ゴチャゴチャになってきましたが、レナードが生続ける限り、ジョン・Gを殺し続けるのです。

    『メメント』で描かれる世界はレナードの空想だった説

    最後に『メメント』で描かれる世界はレナードの空想だった説を説明していきます。レナードは自分に都合の良い事実を作ることが劇中でもわかります。そして「カラー1」で、レナード=サミーだと判明しています。つまり、レナードは精神病院に入院していたことが明かされたのです。そこから「今もレナードは精神病棟に入院しており、『メメント』で描かれたことは全てレナードの空想だ」と考えられるのです。レナードはインシュリン注射を打ち続けたことで妻を死に追いやったことを受け止めきれず、仮想の犯人ジョン・Gを作り上げ、復讐を続ける…。

    正解はノーラン監督と原作者であるノーラン監督の弟ジョナサンだけが知るのみです。

    画像の引用元:IMDb公式サイトより
    (アイキャッチ画像はU-NEXTより引用)

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