『インセプション』を徹底解説&考察|基本ルールやラストの意味とは?【ネタバレ解説】

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    『メメント』や『TENET テネット』など、今まで時間を操ってきたクリストファー・ノーラン監督の代表作『インセプション』。ノーラン監督の全てが詰まった本作は、夢(Dream)を真っ向から描いた怪作です。彼が10年以上も温存していた企画ということもあって唯一無二の映像体験が待っています。

    本記事では、『インセプション』の疑問点などを解説していきます。

    基本ルールやラストの意味などをまとめて解決していきましょう!

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    目次

    『インセプション』基本ルールを解説!

    まず、映画の冒頭で説明される『インセプション』のルールを説明していきます。

    映画の1/3がルール説明のようなものなので、これを理解しておかないと混乱して話がまったくわからない…なんてことも起こり得ます。

    では、『インセプション』の基礎知識を抑えていきましょう!

    夢の世界(The World of the Dream)

    「夢の世界(The World of the Dream)」は、数人で夢を共有することができ、さらに夢の世界は多層構造になっています。

    まず、第1階層の夢をみると第2階層へ、第2階層の夢をみると第3階層へと進むことがができます。

    また、夢の世界は現実の世界より時間の進み方が異なり、深い階層になるほど時間の経過が遅くなり夢が不安定になります。

    そして夢から覚めるには3つの方法があり、それ以外で夢の世界からの脱出はできません。

    夢から覚める条件
    • 自分を殺す
    • 外部から衝撃を与え得てもらう
    • ドリームマシンの各人に設定された時間が終わる

    ただし、本作のミッションにおいては第3階層でインセプションする必要があったため、調合師のユスフが調合する強力な鎮静剤で可能としました。

    そのため、通常であれば自分を殺すことで目覚めることができますが、今回の場合は目覚めることができず、形のない”虚無”に落ちてしまいます。

    夢の共有(Dream Sharing)

    「夢の共有(Dream Sharing)」は、ドリームマシンを使用して夢を共有します。

    夢を共有するに、夢を提供するドリーマーが必要であり、その夢の世界を数人で共有し、ターゲットをその中へ連れ込むことでインセプション、またはエクストラクションを行います。

    また、夢の世界にいるものはそこが現実であると認識する必要があり、共有する夢の構築・設計を担当する「設計士」が必要になってきます。

    キック(Kick)

    「キック(Kick)」は、夢から目覚めさせるために強制的に現実(or一つ上の階層)に戻すために行う行為です。

    ただ、「蹴る」わけではなく、平衡感覚を崩すことで強制的に眠りから覚ますというものになります。

    キックの具体例
    1. 水を貼ったバスタブに落とす
    2. エレベーターを爆破する
    3. 橋からのジャンプ

    ドリームマシン(Dream Machine)

    「ドリームマシン(Dream Machime)」は、夢の共有を行うために使用される装置です。

    劇中ではあまり触れられていませんが、WEB上に「ドリームマシーン/MV-235A」の取扱説明書がありましたので紹介させていただきます。

    この取扱説明書が公式に作成されたものかは不明ですが、そのサイトによると自動ソムナシンという薬物を静脈に取り込むことで夢の世界を共有できるとのこと。装置の詳しい情報は訳してみてくださいね!

    ドリーマー(The Dreamer)

    「ドリーマー(The Dreamer)」は、夢の主(ホスト)を提供する者のことをいいます。

    本作のミッションでは、第1階層を調合師ユスフ、第2階層をアーサー、そして第3階層を偽造師ユースフがドリーマーとして夢を提供します。

    ドリーマーの役割はドリームマシンを操作して下の階層へと仲間を送り出すこと。そして仲間を夢の世界からキックして1つ上の階層に呼び戻すこと。この2つがあります。

    また、ドリーマーが死亡してしまうとその階層が崩壊してしまうため、武装兵から仲間を守る必要があります。

    設計士(The Architect)

    「設計士(The Architect)」は、共有する夢の構築・設計を担当する者を指します。

    今回のミッションでは、パリで建築を学ぶアリアドネが担当します。

    本作の主役コブはかつて優秀な設計士だったのですが、潜在意識の投影である亡き妻モルを意図せず生み出してしまうため、設計をしなくなりました。

    そんな設計士の役割ですが、ターゲットが現実だと騙される世界を頭の中に構築することを行います。

    この時、トラブルが発生したときに逃げ隠れしやすいよう、迷路のような街を構築することが必要になります。

    これはコブがアリアドネに「2分間で1分以内に解ける迷路を作る」という実力試験なるものを提案したように複雑な迷路を瞬時に作り出す想像力が必要なことがわかります。

    また、その設計には遺伝学者ライオネル・ペンローズ&ロジャー・ペンローズ親子が考案した「ペンローズの階段」を応用した理論が組み込まれています。

    ペンローズの階段について

    ペンローズの階段って?

    ペンローズの階段は、無限に上昇と降下を続けるという現実ではあり得ない性質を持った不可能図形です。

    これは永遠に登り続けることができる階段で、平面である二次元では描くことができるのですが、三次元の世界ではあり得ない階段になります。

    本作では、アリアドネが設計の詳細をアーサーに説明するシーン、第2階層でアーサーと武装兵の戦闘シーンで登場しました。

    これは階層を意識させないために利用しています。

    偽造師(The Forger)

    「偽造師(The Forger)」は、夢の世界に侵入し、さまざまな人物に姿を変えてターゲットの思考を誘導する者を指します。

    ミッションでは、コブとの付き合いも長くプロとしての腕も確かなイームスが担当します。

    ミッション中に社長側近のピーターやブロンド美女に変身するなど、観光客のサイトーを騙すほどの偽造を見せてくれました。

    調合師(The Chemist)

    「調合師(The Chemist)」は、夢の共有をするための薬を調合する者を指します。

    今回のミッションでは、第3階層まで潜ることになるため簡単に夢から目覚めないように強い鎮静剤を使用する必要がありました。

    そこで臨機応変な対応のために薬理学者のユスフに同行を依頼し、夢の世界を安定する薬を作ります。

    ※ユスフは第1回層に止まるのですが、劇中での調合シーンは見受けられませんでした。

    エクストラクション(Extraction)

    「エクストラクション(Extraction)」は、人が最も無防備な状態にあり、それが現実だと思い込んでしまう夢を見ている間を利用して、その潜在意識に入り込みアイデアを抜き取ることをいいます。

    これは産業スパイを仕事とする者が利用する手口で、コブはその中でも世界最高の腕を誇っています。

    インセプション(Inception)

    「インセプション(Inception)」は、エクストラクションの逆の行為。つまり他人の夢に入り潜在意識にアイデアを埋め込む技術をいいます。

    これは非常に難しいとされており、サイトーから依頼を受けた際には世界最高峰の腕を持つコブでも断るほどのものでした。

    そんな成功の難しいインセプションを成功するためにはいくつか条件があるようです。

    インセプションを成功を導くために
    • 単純でプラスの感情を植え付ける
    • 3回層に分かれた潜在意識の一番深いところに植え付ける

    今回のミッションでは、サイトーのライバル企業の御曹司ロバートへのインセプションを行います。

    トーテム(Totem)

    「トーテム(Totem)」は、夢に潜入する者が夢か現実かを判断するための道具です。

    道具自体は決まっておらず、持ち主の身近なもので手触り、感触、重さなどの質感を確かめられるものを用意します。

    例えば、コブのトーテム”コマ”は回り続ければ夢の世界、止まれば現実というように区別しています。

    また、トーテムは持ち主本人のみが知っている必要があり他人に知られてはいけません。これは夢の中で複製されると現実だと思ってしまう可能性があり、悪用されると夢の世界を現実だと勘違いしてしまうからです。

    虚無(Limbo)

    「虚無(Limbo)」は、深い階層に潜り辿り着く場所をいいます。そこは潜在意識の奥深くにある場所で、そこには何もなく形作るものがありません。

    ですが、例外として過去に夢の共有者が虚無で世界を構築した場合、その世界は残り続けています。

    そんな虚無の世界ですが、簡単に行ける場所ではなく、強い鎮静剤を使うかドリームマシンを使用して深い層に降りていく2パターンがあります。

    強い鎮静剤の場合

    強い鎮静剤の場合、夢の中で死んでしまうと覚醒できないため虚無に落ちてしまいます。この場合、夢の中であることを忘れ、現実と思い込んでしまいます。なので、現実世界に戻れたとしても精神が戻って来ず、廃人と化してしまうと言われています。つまり、虚無に落ちたら「夢か現実か」を認識してから死ぬ必要があります。

    ドリームマシンの場合

    ドリームマシンの場合、深い層へ行けば虚無に辿り着きます。このとき、そこが「夢か現実か」を認識して死ねば虚無から抜け出すことができます。ですが、例外として長時間滞在する場合は現実か夢かを判断できなくなってしまう可能性があるため注意する必要があります。

    投影(Projection)

    「投影(Projection)」は、対象者の潜在意識によって夢の世界に作り出された人物たちのことを指します。

    劇中では”潜在意識の投影”とされており、対象者が今いる場所を夢だと認識すると夢が不安定になり、潜在意識が異物を感じ取りドリーマーを探し始めます。

    具体的には投影である夢の住人にジロジロ見られたり、さらに目立つ行動を取ると攻撃されてしまうこともあります。

    また、コブのような産業スパイにエクストラクションされないために、対象者(ターゲット)が潜在意識を武装している場合もあります。

    この場合、夢の中で侵入者を見つけ次第、武装集団or警備兵が現れ、侵入者を排除しようと行動します。

    ちなみに夢の世界で現れるコブの亡き妻モルやその子供もコブの潜在意識が生んだ”潜在意識の投影”なのです。

    ミスター・チャールズ(Mr.Charles)

    「ミスター・チャールズ(Mr.Charles)」は、今回のターゲットにインセプションするために、あえてコブが「ここは夢の中だ」と伝える作戦・コードネームです。

    これはターゲットが潜在意識の武装化をしていることを逆手に取った作戦で、現実だと思い込んでいるターゲットに夢だと伝えることで、ターゲットの混乱を招き、さらに自分は潜在意識の武装化によって現れた味方だと嘘をつき、次の階層へ進むというものでした。

    今回のミッションでは、第2階層でロバートにミスター・チャールズ作戦を実行し、「産業スパイから守るロバートの潜在意識の投影が自分(コブ)だ」と伝え、さらに深い階層に潜りました。

    夢の中の時間の進み方について

    現実世界と夢の世界では時間の進み方が異なります。

    劇中でもアリアドネに説明するシーンがありますが、夢の世界では心の動きが早いという理由から時間が遅く感じるというのです。

    例えば、現実世界の10時間が夢の第1階層で約1週間、第2階層で約6ヶ月、第3階層で約10年が経過します。

    虚無での世界での劇中で触れられていないものの、第4階層だと仮定すれば200年が経過することになります。

    そして、モルとコブが虚無の世界で50年間過ごしていたのであれば、現実世界で経ったの約2.5時間となるのです。

    具体的には調合師ユスフが夢の中では「脳の動きが20倍ずつ加速する」と言っていますので、正確ではないものの大体の時間はあっているはずです。

    『インセプション』のミッション内容をおさらい!

    次に『インセプション』のメインストーリーを紹介していきます。

    現実世界 ロサンゼルス行き飛行機内

    作戦の目的(Mission)

    サイトーのライバル企業フィッシャー社の御曹司ロバート・フィッシャー。

    彼の頭の中に潜入し、「父親が築いた企業をつぶす」というアイデアを”インセプション(植え付ける)”する。

    ターゲット(Target)

    ターゲットはエネルギー開発企業フィッシャー社のモーリス・フィッシャーの会長の息子ロバート・フィッシャー。

    サイトーのライバル企業であり、息子を使って会社を倒産させるために利用される。

    飛行機内にいる人物(Person on the plane)
    • コブ(COBB)
    • サイトー(SAITO)
    • アーサー(ARTHUR)
    • アリアドネ(ARIADNE)
    • イームス(EAMES)
    • ユスフ(YUSUF)
    • ロバート(Robert)
    キック(Kick)

    現実世界に戻るため、予めセットしていたタイマーによって装置が止まり、現実に引き戻される。

    夢の世界・第1回層 ロサンゼルス

    作戦の目的(Mission)

    ロバートが父・モーリスとの関係を見つめ直すように誘導すること。

    そして”遺言”の存在を意識させること。

    夢の共有(Dream Sharing)
    • コブ(COBB)
    • サイトー(SAITO)
    • アーサー(ARTHUR)
    • アリアドネ(ARIADNE)
    • イームス(EAMES)
    • ユスフ(YUSUF)←残留
    • ロバート(Robert)
    ドリーマー(Dreamer)

    第1階層のドリーマーは調合師ユスフが夢を提供する。

    舞台はアリアドネが設計したロサンゼルスの街ですが、ユスフが前日にお酒を飲み過ぎてしまったせいで尿意を感じたために雨が降っていた。

    キック(Kick)

    第1回層のキックは、時間がきたらアーサーに音楽をかけて橋の上から車を落とすこと。

    だが、それは失敗に終わり、2回目のキックに車の着水に計画変更となった。

    夢の世界・第2階層 ホテル

    作戦の目的(Mission)

    ロバートに自分で何かを作りたいと意識させること。

    そしてミスター・チャールズ作戦を実行。

    さらに遺書を狙うフィッシャー社の法律顧問ブラウニングにエクストラクションするとロバートを騙し、第3階層に落ちる。

    夢の共有(Dream Sharing)
    • コブ(COBB)
    • サイトー(SAITO)
    • アーサー(ARTHUR)←残留
    • アリアドネ(ARIADNE)
    • イームス(EAMES)
    • ロバート(Robert)
    ドリーマー(Dreamer)

    第2階層のドリーマーはコブの相棒で交渉人アーサーが夢を提供する。

    キック(Kick)

    第2階層のキックは、部屋の下に爆弾を仕掛け部屋ごと落下させる計画だった。

    だが、第1階層のキック(橋の上から車を落とす)が予定より早過ぎたため、1回層の2度目のキック(着水時)に合わせて計画を変更。

    橋の上から車を落としたことで第2階層は無重力状態になっていたため、アーサーはエレベーター爆破によるキックに変更した。

    夢の世界・第3階層 雪山にある病院

    作戦の目的(Mission)

    ロバートと病床の父モーリス・フィッシャーを引き合わせ、「父の跡を継ぐのではなく自分の道を進む」というアイデアをインセプションする。

    夢の共有(Dream Sharing)
    • コブ(COBB)
    • サイトー(SAITO)
    • アリアドネ(ARIADNE)
    • イームス(EAMES)←残留
    • ロバート(Robert)
    ドリーマー(Dreamer)

    第3階層のドリーマーは偽装師イームスが夢を提供する。

    キック(Kick)

    第3階層のキックはイームスが仕掛けた爆破とされている。

    だが、本作のルール上、第3回層では第2階層のキックを待つだけで第2階層に上がれるはず。

    そのため、第3階層のキックがあったとしたら爆破による衝撃。

    ※爆破して死亡した場合、虚無に落ちてしまうため衝撃による三半規管の刺激だと予想される。

    キックでない場合、演出なのではないかと考えられるが、ノーラン監督が意味のないことはしないだろう。

    そのため、キックのための爆破だと考えると、第2階層のキックと第3階層のキックを同時に行うことで深い階層から現実世界への帰還が可能となったと予想。

    夢の世界・虚無

    作戦の目的(Mission)

    第3階層の中で失命してしまったロバートとサイトーを救い出すため。

    夢の共有(Dream Sharing)
    • コブ(COBB)
    • サイトー(SAITO)←残留
    • アリアドネ(ARIADNE)
    • ロバート(Robert)
    ドリーマー(Dreamer)

    第3階層のドリーマーはコブ。

    以前、コブとモルが虚無の世界で自分たちだけの世界を作っていたことから、2人の世界が残っていた。

    キック(Kick)

    虚無でのキックは死ぬこと。詳しくは先述したとおりですので”こちら”をご覧ください。

    『インセプション』の疑問点・トリビアをまとめて解決!

    次に『インセプション』の疑問点・トリビアをまとめて解決していきます。

    コブとモルの真相について

    コブとモルは虚無の世界で50年も過ぎしていました。

    そこでは自分たちが神になったかのように世界を構築し、自分好みの世界を作ることができます。

    そのため現実世界より過ごしやすい世界…それがコブとモルが作った虚無の世界でした。

    そんな場所で妻モルは自分のトーテムを金庫に閉まったことで現実を封印してしまったのです。

    つまり、夢と現実の区別がつかなくなり、夢の世界でずっと過ごしたいと思うようになったのです。

    そこでコブは何とか子供たちの待つ現実の世界に帰るべきだと考えるようになり、苦肉の策として”ある単純なアイデア”をインセプションすることを考えました。

    禁断のインセプション

    それこそ妻モルを殺した禁断のインセプションだったのです。

    その方法はモルが現実を封印した金庫を探し出し、「ここは現実ではない」と認識させるもの。

    具体的には金庫に入ったトーテムを見つけ出し、彼女のコマを回すというやり方でした。

    するとモルの潜在意識は回り続けるコマを認識し、その場所が現実世界でないという意識が生まれます。

    そして現実世界に戻らなければならないと思うようになり、コブとモルは虚無の世界から脱出するために列車に轢かれて死ぬことで夢からの脱出に成功するのです。

    これはコブによる「ここは現実ではない、現実に戻るためには死ななければならない」という思考をインセプションしたのです。

    ですが、コブには誤算がありました。それはモルの潜在意識は現実世界でも働いており、夢の世界のコマがモルの潜在意識の中で回り続けていたのです。

    つまり、モルは現実世界を夢の世界がゴチャ混ぜになり、現実に帰っても「死んで現実の世界に戻らなければならない」と考えるようになりました。

    そしてモルとコブの記念日、モルはコブの目の前にホテルから飛び降り自殺をしてしまうのでした。

    モルはなぜコブを邪魔するのか

    コブが夢の世界に入ると決まってモルが邪魔してきます。

    これはコブの潜在意識が投影したもので、コブの深層心理が反映されたものがモルの行動となって表れているのです。

    つまり、コブはモルへの禁断のインセプションを行った罪悪感に苛まれており、さらに夢の世界で頻繁にモルと会っていた事からコブは潜在意識を抑えきれなかったことがわかります。

    さらに第1階層で突然街中を列車が乱入してきましたが、これもコブによる潜在意識の投影であると考えられます。

    列車はモルとコブが虚無の世界で自殺に使われた列車と同じものだと考えられます。

    ラストに仕掛けられた最大の謎|現実か夢か?

    本作の最大の謎、「コマは止まるのか?それとも回り続けるのか?」というところでしょう。

    劇中ではコブがテーブル上でコマを回しますが、止まるのを確認する前に子どもたちの元に向かう姿が描かれます。そして最後にコマが失速しているような映像で映画は終わります。

    ですが、本当にコマは止まったのか?それとも回り続けていたのか判断できないのが事実です。

    一部出演者が独自の見解を発表していますが、監督や製作陣がラストについて明言を避けている状況なので、あくまで判断は「鑑賞者に委ねる」というスタンスなのです。

    例えば、マイルズ教授役で出演したマイケル・ケインがEsquire magazineのインタビューで答えています。

    インセプションの台本を受け取った時、少し迷ってしまってね、どこが夢か現実かわからなかったんだ。そこで「どこが夢でどこが現実なんだい?」と聞いてみたところ、ノーラン監督は「あなたがいるシーンは現実です」と言っていたよ。だから、こう考えてください。私がいるところは現実です。私がいなければ、それは夢です。

    そしてラストシーンでマイルズ教授が登場しているところを見ると、コマは止まり現実世界に戻ったという解釈になります。

    そのため、ラストシーンは現実である可能性が高いと言えます。

    ですが、夢の世界であった場合を考えると、コブが夢みていた子どもと暮らす日々を創り出したことになります。

    さらにノーラン監督はラストシーンの解釈を私たちに委ねています。

    最も重要なことは、あのシーンでコブがコマを見ていないということだ。あの時彼は、コマではなく子供たちを見つめていた。コブはコマを捨てた、ということなんだ。

    つまり、ラストシーンでコマが止まるか?止まらないか?は大事な点ではなく、そしてコブはモルをとの決別をすることができたということです。

    そしてノーラン監督は次のようにも語っています。

    僕たちはみんな、自分の頭が作り出した世界で生きる”夢”という現象を経験する。夢は個人の体験に基づきながらも、その想像力にはかぎりがない。この映画で目指したのは、夢の中でのみ体験できるもうひとつの現実を、観客にも体験させることなんだ。

    そのため、『インセプション』は”夢”という現象をもうひとつの現実と受け入れ、その世界は何なのか?を問いかける作品なのです。

    ラストでサイトーが年老いた姿になっていた理由

    ラストで虚無に落ちてしまったサイトーを助けるため、コブも虚無の世界に残り続ける選択をしました。

    そしてサイトーとコブが対面するシーン、そこでコブはそのままの姿、サイトーは年老いた姿をしています。

    これはコブが今いる場所を夢の世界だと認識していますが、コブは夢の世界で死んでしまったため、忘却状態となり虚無を現実だと思ってしまったためだと考えられます。

    実際、コブとモルが50年間を虚無の世界で暮らしていたところを見てみると、2人とも50年後の姿をしていないことがわかります。

    つまり夢の世界を現実と思わない限り、時間の差の影響を受けずにいられるということです。

    『インセプション』に隠された登場人物のトリビア

    最後に夢の世界に入った登場人物たちを並べ替えると面白いことが見えてきます。

    • D(Dom Cobb:ドム・コブ)
    • R(Robert:ロバート)
    • E(Eames:イームス)
    • A(Arthur:アーサー、Ariadne:アリアドネ)
    • M(Molly Cobb:モル・コブ)
    • S(Saito:サイトー)

    登場人物たちの頭文字を並べてみると、「DREAMS(夢)」という単語になるのです。

    ですが、ここで調合師ユスフが抜けてるので並べ替えてみると次のようになります。

    • S(Saito:サイトー)
    • A(Arthur:アーサー)
    • Y(Yusuf:ユスフ)
    • D(Dom Cobb:ドム・コブ)
    • R(Robert:ロバート)
    • E(Eames:イームス)
    • A(Ariadne:アリアドネM(Molly Cobb:モル・コブ)

    頭文字を並べてみると「SAY DREAMS(夢を語る)」となり、ノーラン監督が夢に隠された世界を作り出したように、夢とは未知数の世界なんだと伝えたかったのかもしれませんね。

    画像の引用元:IMDb公式サイトより(アイキャッチ画像含む)

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