『ジョーカー』の気になるあの曲を紹介｜サントラ一覧

2020-07-112021-12-29

映画『ジョーカー』のサントラを知りたいなぁ…。

こんな疑問を解決します。

『ジョーカー』情報

2019年のスリラー・ドラマ作品
スーパーヴィランが誕生する経緯を描く
第92回アカデミー賞でノミネートされ、主演男優賞と作曲賞を受賞

今回は映画『ジョーカー』の楽曲について紹介します。

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サントラ〜楽曲について〜

Joker (Original Motion Picture Soundtrack)

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🎵収録曲

『ジョーカー』で流れた曲は？

🎵Temptation Rag

クロード・ボリング (Claude Bolling)の「Temptation Rag」（1966）。彼はフランスのジャズ・ピアニスト、作曲家。ボリングは100本を超える映画音楽を作曲した人物であり、その一曲が「Temptation Rag」である。

冒頭のアーサーが楽器屋の看板を持って宣伝をするシーンで流れる曲。

🎵Here Comes The King

スティーブ・カルメン (Steve Karmen) の「Here Comes The King」(1971) 。”The King of Beers”をスローガンとするバドワイザービールのCM曲として有名。冬をテーマとしたブランドのTVコマーシャルのテーマとしてよく耳にする曲。

アーサーが帰宅した際にTVから流れる曲。

🎵Everybody Plays the Fool

ザ・メイン・イングレディエント (The Main Ingredient) の「Everybody Plays the Fool」(1972)。1972年のヒット曲であり、アメリカの魂とR&Bグループで知られているソウル・グループ。

HA HA プロダクションの楽屋に所属しているアーサーが拳銃を受け取るシーンで、ラジオから流れている曲。“Everybody plays the fool sometime“の直訳は「誰だって馬鹿なことをする」。だが、本作のテーマから考えると”fool”は道化師という意味があるため、「誰もが時に道化を演じる」という意味になる。

🎵The Moon Is A Silver Dollar

ローレンス・ウェルク (Lawrence Welk) の「The Moon Is A Silver Dollar」(1939) 。ローレンス・ウェルクは1951年から1982年のTV番組『The Lawrence Welk Show 』を主催したアメリカのミュージシャン。タイトルは、“月は1ドル銀貨”という意味。

アーサーが母のペニーを風呂に入れてあげるシーンで流れる曲。

🎵Slap the Bass

フレッド・アステア (Fred Astaire) の「Slap the Bass」(1937) 。アメリカの俳優、ダンサー、歌手であり、1950年代にかけてハリウッドのミュージカル映画全盛期を担った人物。フレッド・アステア＆ジンジャー・ロジャース主演の1937年のミュージカル映画「踊らん哉」で流れる曲でもある。

お風呂シーンの後、アーサーがTVを見ながら拳銃を誤射して慌てるシーン。そのときにTVから流れてくる曲。

🎵If You’re Happy And You Know It

「If You’re Happy And You Know It」はアメリカ民謡曲。日本では1964年に坂本九が歌ってヒットし、「幸せなら手を叩こう」として知れている。

アーサーが小児病院で踊り歌う曲。

🎵Send In the Clowns

「Send In the Clowns」は1973年のミュージカル「A Little Night Music」のために書かれた曲。そして1955年の「Smiles of a Summer Night」を改作したものである。原曲は数多くのアーティストにカバーされている。

アーサーが地下鉄でウェイン産業の社員に襲われるシーン。

🎵My Name Is Carnival

ジャクソン・C・フランク (Jackson C. Frank)の「My Name Is Carnival」(1965) 。ジャクソン・C・フランクはフォークミュージシャンであり、最初で唯一のアルバムをリリースした。その後、うつ病と結合失調症と診断され、キャリアを維持できずにホームレスと貧困層で過ごす。そして1999年に肺炎で亡くなってしまった。

HA HA プロジェクトをクビになったアーサーが楽屋から出ていくシーン。その後、カウンセリングのシーンで「カーニバルは僕のピエロの時の名前だ」と語っている。

🎵Smile

ジミー・デュランテ (Jimmy Durante) のリリース版「スマイル (Smile)」(1965) 。ジミー・デュランテは「デカっ鼻」のあだ名で人気を博した人物であり、俳優、歌手、コメディアンとして活動していた。元々はチャールズ・チャップリンによって作られた映画『モダン・タイムス』（1936）の劇中曲であり、1954年に歌詞がつけられナット・キング・コールに歌われヒットした。

アーサーがPogo’sでのコメディアンとしての初ステージ。アーサーが前々から作っていたネタ帳を片手に頑張るが、笑いの発作に襲われそれどころではない。そのうち、幻想の笑いと拍手が聞こえ「Smaile」が流れる。

🎵That’s Life

フランク・シナトラの (Dean Kay and Kelly Gordon) の「That’s Life」(1966)。フランク・シナトラはエンターテイナー、ポピュラー歌手、ジャズ歌手、俳優。アメリカを代表するエンターテイナーであり通称は「ザ・ヴォイス」。また、俳優活動としても活躍しており、第26回アカデミー賞助演男優賞を受賞している。もともとはディーン・ケイ & ケリー・ゴードン (Dean Kay and Kelly Gordon)が書いた人気曲である。

ペニーを殺害したアーサーが「マレー・フランクリン・ショー」に出演するためのピエロのメイクを施すシーンで流れる曲。

🎵Rock &Roll Part II

ゲイリー・グリッター (Gary Glitter) の「Rock & Roll Part II)」(1972) 。ゲイリー・グリッターはイギリスのグラム・ロック歌手。1997年の不祥事により表舞台からは消え去った曲である。

元同僚のランドルを殺したアーサーが遂に「ジョーカー」として階段を踊り降りるシーンで鳴り響く曲。

🎵Spanish Flea

レイ・デイヴィス (Ray Davies)の「Spanish Flea」(1966) 。1960年代にジュリアス・ウェフターがCissy Wechterが歌詞を描いて人気曲となった。そして原曲をカバーした形でHerb Alpertが発表した。

アーサーがマレー・フランクリンを殺害し、「That’s life」とマレーの決め台詞を言いかけたところで放送画面が切り替わり鳴り響く曲。

🎵White Room

クリーム (Cream) の「White Room」(1968) 。クリームはイングランド出身のUKロックバンド。1960年代の当時新鋭プレイヤー３人が結成したスーパーグループとして知られている。彼らはハードロックの基礎を作り上げた源流とされている。

逮捕されたアーサーがパトカーで連行されるシーン。アーサーの凶行が放送され、ゴッサムシティが完全に闇に堕ちたことを表している。

🎵エンディング曲

エンディングにはフランク・シナトラの「That’s Life」に続いて「Send In The Clowns」が使用されている。

エンディングでは劇中と逆の順番で流れる。これはアーサーの誰からも認めてもらえない状況に「道化師をよんで」とあきらめの声を漏らした。

『ジョーカー』のあらすじ

ジョーカー
(Joker)
公開日：2019年10月4日
再生時間：122分

舞台は1981年のゴッサム・シティ。市の衛生局がストライキにより街中がゴミで溢れかえっていた。その影響もあり、強い生命力を持つネズミ：スーパーラットが現れ、市民の頭を悩ませていた。貧富の差は拡大し失業者や犯罪者が溢れ、何もかもが疲弊した街となっていた…

そんなゴッサム・シティで暮らすアーサー・フレックは、母親のペニーと慎ましい生活を送っていた。ペニーの「どんな時でも笑顔で」という言葉を胸に派遣ピエロに所属し、ハハプロダクションから依頼されたわずかな仕事を受け負っていた。アーサーは脳と神経の損傷から緊張すると笑ってしまう病気に患わっており、定期的にカウンセリングを受けなければならない自身の現状に苦しみつつも、アーサーの夢である一流のコメディアンになって人々を笑顔にすることを心の支えとして生活していた。