『TENET テネット』を徹底解説&考察|史上最高難度タイムサスペンスの疑問を全て解決!

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    クリストファー・ノーラン監督の最新作『TENET テネット』の疑問点を一挙解決!

    タイムサスペンス超大作として有名な『TENET テネット』ですが、1度の鑑賞だけでは咀嚼しきれない超難解作として話題にになり、2回目、3回目でやっと『TENET テネット』の面白さの意味がわかったという面白い作品です。

    そこで本記事では謎が散りばめられた『TENET テネット』で時間の迷子にならないための解説をしていきます。

    ここで”逆行する世界”を体験していきましょう!

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    目次

    『TENET テネット』における時間逆行とは?

    画像1

    先ず、『TENET テネット』における”時間逆行”のルールと方法について説明してきます。時間を操るクリストファー・ノーラン監督らしい作品なのですが、本作はダントツでややこしいことになっています。


    メメント
    10分しか記憶を保てない男が全身に彫った写真やメモのタトゥーを手がかりに妻を殺した犯人を探そうとするストーリー。
    本作はラストから事件の核心へ時制を逆行していく。さらに『メメント』では、時系列を逆向きに進行するパートと、時系列がそのまま進むパートの2つで分けており、これも「カラーパート」と「モノクロパート」といった『TENET テネット』に似たトリッキーな構造になっている。

    インセプション
    他人の脳にある意識を植え付ける”インセプション”の依頼を受けた男が、自身の犯罪記録抹消と引き換えに危険なミッションに挑むストーリー。
    本作は夢を真っ向から描いた作品であり、夢の世界は多層構造になっている。
    主人公は深い階層に潜入し、エクストラクション(情報を抜き取る)とインセプション(情報を植え付けること)を行う。

    インターステラー
    異常気象によって寿命が尽きかけた地球。人類は移り住める惑星を探して、別の銀河系へ有人惑星間航行(インターステラー)をするストーリー。
    本作は絶望的な人類を救うため「ラザロ計画」を実行し、空間と時間を超えていく。

    ダンケルク
    1940年、ドイツに圧倒された英仏0号軍はフランス北端のダンケルクに追い詰められ、陸海空から敵の攻撃にさらされていたのだが、若き兵士たちは生き抜くことを諦めず、史上最大の救出劇が幕を挙げる。
    本作は第二次世界大戦中のある撤退作戦を描いた作品。陸(1週間)・海(1日)・空(1時間)の出来事を同時並行させながらダンケルク救出作戦の実話を描く。

    そして本作『TENET テネット』では、時間の概念そのものをコンセプトにしており、「時間が順行する世界」と「時間が逆行する世界」が同時並行で描かれます。

    今回は「時間が順行する世界=赤色」、「時間が逆行する世界=青色」で表し、「時間逆行装置」を使って時間を行き来することになります。

    次に時間を逆行するにはルールが存在します。

    時間逆行装置のルール・現象

    順行逆行
    重力下向き下向き
    空気抵抗歩くと前から風が吹く歩くと後ろから風が吹く
    呼吸空気を吸える空気を吸えない
    高温:熱い
    低温:冷たい
    高温:冷たい
    低温:熱い
    重力落下下向き上向き
    風の進行順行(東風)逆行(西風)
    水の波紋静かな水面に波紋が広がり荒々しく波立つ荒々しい水面に波紋が集まり静けさを取り戻す
    爆弾秩序あるものが一点から広がりバラバラになるバラバラなものが一点に集まり秩序を取り戻す
    『TENET テネット』パンフレットより引用
    ルール
    時間逆行装置ルール①
    順行逆行の場合

    検証窓を確認し時間逆行装置に入ること。

    自分を確認せずに装置に入った場合、装置から出れなくなる。

    逆行順行の場合

    検証窓を確認して時間逆行装置を見る必要がない。

    ルール
    時間逆行装置ルール②
    逆行世界

    逆行世界では外気を肺に取り込めないため、酸素マスクが必需品。

    ルール
    時間逆行装置ルール③
    逆行世界

    防御スーツを着用せずに過去の自分と接触してはならない。

    接触した場合、粒子の対消滅が起きてしまう。

    ルール
    時間逆行装置ルール④
    逆行世界

    逆行世界では熱エネルギーの作用も反転する。

    時間逆行装置の現象と4つのルールは上記の通りとなっており、これは時間というものをただ逆行させても物理法則は変わらないものとなっています。

    時間は過去から未来に向かって一方方向に流れるものであり、逆行世界でも熱エネルギーの作用も反対せず、酸素も取り込めるはず…。

    ですが、その数少ない例外が「エントロピー」というものなのです。

    これは劇中でも語られており、クレマンス・ポエジー演じる研究員バーバラが”名もなき男”に説明するシーンがあります。

    そこでバーバラは、「未来のどこかの時点で人や物のエントロピーを逆転させる技術が発明され、それが時間逆転装置だ」というのです。

    このエントロピーという言葉は理系の方なら何かと耳にした言葉だと思いますが、計算式だと何かと分かりづらいので誰でも理解できるように例え話で紹介していきます。

    『TENET テネット』で扱う”エントロピー増大の法則”

    エントロピー増大の法則とは?

    まず、ブラックコーヒーが入ったカップにミルクを垂らしたとします。最初は一箇所に落ち、時間が経つにつれ、うねり模様を描きます。そして次第にカップ全体にミルクが広がり、コーヒーとミルクが混ざり合った色になります。

    この時、最初にミルクを垂らしたカップは「秩序が高い状態」とし、混ざり合ったカップは「秩序が低い状態」と言います。

    エントロピーは乱雑さを表す概念であり、秩序が高い場合はエントロピーが低く、秩序が高い場合はエントロピーが高いとなります。

    従って、ミルクを垂らしたカップは「秩序が高い状態=エントロピーが低い」、混ざり合ったカップは「秩序が低い状態=エントロピーが高い」ことになるわけです。これはカップ内のエントロピーが増大したということになります。

    つまり、『TENET テネット』で使われる「エントロピー」は「乱雑さを表す概念」であり、エントロピーが大きいほどパターンが大きくなり、それだけ実際に起きる確率も高くなるのです。

    ですが、この世界では一度進行したら元に戻せない現象が数多く存在します。例えば、車の横転事故をなかったことにすること、銃口から放たれた銃弾を銃口内部に戻すこと、これらは自発的に不可逆な現象なのです。

    ※銃口から放たれた弾丸が戻らないのは、最初の銃口内部から弾丸が放たれるとエントロピーが増大してしまうから。銃弾が戻るとするなら、エントロピーが減少することになる。

    ですが、この不可逆な現象を壊す理論が存在します。それはノーラン監督が時間逆行のもとにしたという「マクスウェルの悪魔」の思想実験というものです。

    ノーラン監督が着目した「マクスウェルの悪魔」の思想実験

    マクスウェルの悪魔とは?

    完全に密閉された容器があり、温度が均一な気体で満たされているとします。この容器の中にはAとB部屋で分けられており、その仕切る壁には開閉可能な小さな穴が空いているとします。

    この小さな穴には個々の分子を見ることができる”悪魔”がおり、速く動く分子をA→Bへ、遅く動く分子をB→Aに動かせるという能力を持っています。

    すると容器全体は、速く動く分子が集まり高温となったB部屋と、遅く動く分子が集まり低温となったA部屋に分かれてしまうのです。ちょっと理系っぽい話になりましたが、仕切る壁によって熱い部屋と冷たい部屋に分けることができたと考えてください。学校の教室を仕切りで区切り、悪魔(ここでは先生)によって熱い部屋には運動部員が集まり、冷たい部屋には帰宅部員が集まったと考えてください。これにより、秩序が保たれていた教室は壊れてしまいます。ですが、悪魔(先生)にいえば帰宅部員はいつでも運動部員になれたり逆も行えるのです。

    つまり、エントロピーが減少してしまうことになり、エントロピー増大の法則は矛盾します。

    もしも”悪魔”を滅ぼすことができれば一度進行したら元に戻せないままですが、悪魔が居続ければ時間を逆に戻ることが可能ということになるのです。

    これを『TENET テネット』でいうと、「順行=赤色」と「逆行=青色」の分子が時間逆行装置内を移動しており、”悪魔”が扉を開けることで未来と過去に影響を与えることができます。

    そのため、時間逆行装置に入った時間・地点から逆行できるというもので、好きな時間を移動できるタイム・トラベルとは異なるものになります。

    『TENET テネット』における「逆行する時間」とは?

    結論から先に述べると、『TENET テネット』における「逆行する時間」は「空間は逆行できるが、時間は逆行できない」ものです。

    ※「時間の逆行が不可能な理由」は先ほど紹介しましたのでここでは省きますが、空間は逆行できることについては触れていないので説明しておきます。

    「空間の逆行」について説明すると、あなたのいる場所から1キロメートル離れたある場所に行って、それからまた今の場所に戻ってくるとします。

    空間的は同じでも時間が経過しているので過去の自分と会うことはありません。

    このように空間は自由自在に行ったり来たりでき、これは「空間の逆行」が可能ということになります。

    ですが、本作『TENET テネット』は「時間を逆行」することが可能となっているのです。

    劇中でニールが「タイムトラベル?」と聞いていますが、名もなき男はそれを否定しています。

    「タイムトラベル」は過去や未来のある瞬時にワープできるものですが、「逆行する時間」は過去のある時間までリアルタイムに時を戻るのです。

    つまり、現在40歳だったAさんが20年前に戻りたいと考えて時間を逆行したすると、無事に20年前に戻れたらAさんは40歳になっているのです。

    回転ドアのギミック

    次に逆行する時間を可能にした「時間逆行装置=回転ドア」ですが、ギミックについて触れていなかったのでここで紹介しておきます。

    まず、回転ドアは180度曲がった半円状のトンネルのような形をしており、その中に入ると「順行→逆行」、「逆行→順行」を行えます。

    この回転ドアは現代で作られたものではなく、未来から送られてきた装置で人が1人入ることができるものから複数人同時に入るものまでサイズが様々…。

    対消滅的用法

    「順行→逆行」の場合、回転ドアを使う前に「逆行する世界=青色」に自分を確認し回転ドア内に入っていきます。この「順行の世界」では2人の自分を確認できますが、「逆行する世界」に入った後、「順行する世界=赤色」をみると回転ドアを使った未来には自分が存在していないのです。はたから見ると2人の自分がぶつかり合い消滅したように見えるようです。

    対生成的用法

    「逆行→順行」の場合、ルールに従いそのままもう一度回転ドアに入るだけです。これは逆行の逆行ということで順行に戻るという原理ですが、はたから見ると、2人の自分が無から生成したように見えるようです。

    未来人の目的とは?第三次世界大戦とアルゴリズム

    ここで未来人の目的をはっきりさせておきましょう。

    なぜ、「時間の逆行」という技術が必要だったのか…。それは近い未来、人間の生産活動による温室効果ガスや有毒物質の発生などの環境破壊により、未来の地球は到底人の住めない環境となってしまいました。

    そこで未来人は、もう地球に未来がないと悟り回転ドアを使って次々と過去に逆行を始めます。

    ですが、回転ドアは使った「時間の逆行」のデメリットとして任意の時間に一瞬でジャンプするタイムトラベルができませんでした。さらに「逆行する世界」の現象は人間にとって不便な生活を続けなければならず、回転ドアは未来人にとって不便極まりなかったのです。。

    さらに未来人が”時間の逆行”を行い、そこで生活を始めても、そこには「順行する世界」で生きる人類の生活があり、必然的に衝突が生じます。これが時間を懸けた過去と未来の戦い、「第三次世界大戦」なのです。

    「第三次世界大戦」は従来の戦争とは異なり時間を懸けて戦うようですが、この戦争は圧倒的に「順行する世界」の人類が圧倒的に有利であり、「逆行する世界」の住人は回転ドアを使った”時間の逆行”を行う必要があったからです。

    そこで未来人たちは局所的な”時間の逆行”ではなく、地球規模、もしくは宇宙規模のスケールで時間を逆行させるという”アルゴリズム”を、まだ地球に人が住むことのできる状態の時点で発動させるという発想が生まれました。これは未来人たちがその時点まで逆行状態でたどり着くことができれば、そこから「逆行する時間」を順行し、生存することができるのです。

    それが未来人の科学者が開発した9つの部品で構成される”アルゴリズム”。原理は先ほど紹介したエントロピーの減少であり、”アルゴリズム”を起動すれば未来人の逆光こそが時間に沿った順行になり、過去の人類の逆行はもはや時間に逆らった「逆行の世界」になるからです。

    そして、劇中ではアルゴリズムを起動したその瞬間、過去の時間の流れが変わってしまうため、過去の順行を生きる人間たちは「逆行する世界」の中で呼吸できなくなり死滅してしまいます。さらにその子孫である人類も滅亡してしまうというのです。これは劇中で「祖父殺しのパラドックス」呼ばれており、未来の科学者は絶望し自殺、”アルゴリズム”を悪用されないように分解した上で時間の逆行を使い、「逆行する世界」に封印しました。

    なのに未来人は「順行の世界」を生きる人類の大量死滅や「祖父殺しのパラドックス」などに構わず、自分たちは生き残るかもしれないという可能性にかけ、今作の悪役セイターを操り「逆行する世界」に封印された”アルゴリズム”を起動しようと目論むのです。

    つまり、今を生きる私たちが生産活動を続け地球環境を悪化させたツケを子孫にまわし、自分たちの未来を破壊しようとするストーリーがあるのです。

    そんな未来人たちを止めるべく、対立関係にあるのが近未来の名もなき男が創った「TENET」であり、本作は時間の逆行を目論む未来人の仲介人セイターと、理性を欠いた未来人の蛮行を止めるべく「TENET」からミッションを与えられた名もなき男の代理戦争となるのです。

    悪役セイターが現代と未来を繋いだ理由

    未来人がセイターに目をつけたのは、核施設を数多く保有していたソ連崩壊の時期に、彼がプルトニウムを掘り出す仕事をしていたからでした。劇中でも名もなき男とプリヤ(ディンプル・カパティア)の会話で明かされています。

    プリヤ:セイターは未来から雇われ導かれている。その生涯の使命はアルゴリズムを探し出し組み立てること。

    名もなき男:なぜ彼が選ばれた?

    プリヤ:彼がふさわしい時、ふさわしい場所にいたから。

    名もなき男:ソ連の崩壊か…。

    そして、セイターは「悪魔と取引」することによって、巨万の富を得る代わりに、世界各地に散りばめられた9つのアルゴリズムを収集し、それらを組み合わせて未来に送ることを使命として受けました。

    回収したアルゴリズムを北シベリアの地図から消された街「スタルスク12」にある地下核実験場に封印し、かつ自分の死亡と同時にその場所を”記録”として残し、未来人がその場所に辿り着けるように計画したのです。

    《ネタバレ》『TENET テネット』の時系列・タイムライン

    ここからは、大まかに『TENET テネット』のポイントを抑えた上で、時系列・タイムラインを整理していきます。

    初めに図の説明をしておくと、黄色が「時間の向き」、赤色が「順行の世界」の出来事、青色が「逆行の世界」の出来事のように時間を分けています。

    そして主要キャラクター別に時系列・タイムラインを分けており、時と場所で時間軸を理解してみましょう。また、映画を見ながらそれぞれのキャラクターがどの時間軸にいるのかを確かめてみると、また違った『TENET テネット』の魅力に気づけるかもしれません。

    では、紹介に移っていきます。

    名もなき男の時系列・タイムライン

    時系列
    キエフ国立オペラ劇場

    14日、キエフ国立オペラ劇場で爆破テロが起きる。

    CIAエージェントの名もなき男は、テロリストと特殊部隊の乱戦の中、プルトニウム241を回収するために疾走する。

    その際、特殊部隊が隠蔽のために劇場に爆弾を設置するのを目撃し、彼は観客を救うべく爆弾を回収するが、敵の襲撃にあってしまう。

    そんな彼を助けたのは逆行する弾丸を操る謎の男だった。

    だが、劇場から脱出を成功させた名もなき男は敵に捕まり拷問を受ける。

    情報を漏らさないため、仲間が携帯していた「銀のカプセル」を服用し自殺を図る。

    時系列
    研究施設

    名もなき男は死んだかと思われたが、未来からの大規模な攻撃を未然に防ぐために活動する謎の組織に救出される。

    彼は、人類を救う極秘ミッションを与えられ協力要請に応じる。

    そして研究施設にて「時間の逆行」を目の当たりにし驚愕する。

    そして風車内で回復を行う。

    時系列
    ムンバイ

    名もなき男は弾丸の薬莢が含有する金属がインド特産のものであることを突き止め、インドの武器商人サンジェイ・シンのいるムンバイへ渡る。

    その場所には彼のアシスタントを務めるニールが待っていた。

    名もなき男はニールと初対面のはずだが、なぜか親しみを感じていた。

    そして「時を逆行する武器」を売る大物武器商人サンジェイ・シンを夫に持つプリヤの屋敷に潜入し、ロシアの武器商人で現在と未来の仲介人を務めるセイターの情報と、彼に近づくための情報を持つクロズビーを紹介してもらう。

    ロンドン

    名もなき男はイギリス諜報機関の連絡役であるクロズビーに会うためロンドンに向かう。

    クロズビー卿はセイターの美しき妻キャットを通じ、接触すべきと語る。

    しかし、キャットは仕事関係にあった画家のアレポが描いた贋作を故意にオークションに出品し、それを夫のセイターに高額で競り落とされてしまっていた。

    そのためキャットを美術品詐欺で訴えると脅されており、彼との間の息子マックスのことを思うと別れたくても別れられない状況のようだ。

    そこで名もなき男はアレポの贋作を盗み出すことを条件にセイターへの仲介を約束させる。

    そこにセイターの屈強な手下であるぼるコフら手下を送り込むものの、迫る手下たちを倒し脱出する。

    時系列
    オスロ空港

    名もなき男はキャットの情報をもとに、オスロ空港の保管庫にアレポの贋作があると推測しニールと共に向かう。

    ※空港の保管庫は税金逃れの資金かにとって、格好の収蔵場所だった。

    セキュリティを突破するために彼らの仲間であるマヒアの手を借り、貨物機を保管庫に衝突させ、その混乱に乗じて内部に突入するも、アレポの贋作はそこになく、あったのは回転ドア上の奇妙な装置、そしてガラス塀に銃弾の跡と銃がそこに落ちていた。

    すると突然両方のドアから黒ずくめの男が飛び出し、その場で戦闘となるが、逆再生のような動きに翻弄されながらも黒ずくめの男に傷を負わせる。

    だが、すんでのところでニールが止めに入り取り逃してしまう。

    時系列
    アマルフィ

    アマルフィ海洋でキャットと再会し、アレポの贋作を破棄したと嘘をつき、セイターの待つ大型ヨットに招かれる。

    だが、アレポの贋作はセイターの手によってオスロ空港の保管庫から移動させられていた。

    逆上したキャットはセーリング中のセイターの命綱を切断し、海に落とすのだが、名もなき男により救われ、セイターの命の恩人となる。

    そこで名もなき男はセイターにプルトニウム241の強盗作戦を持ちかけ、警察の手に渡りタリンに移送されるところを狙う作戦を立てる。

    時系列
    タリン

    テナン警察からプルトニウムの入ったトランクを強奪に成功した名もなき男とニール。

    ※この時、クラッシュし横転する車を見ている。

    だが、そこへ逆行車が突っ込んできた。

    中にはセイターと銃を突きつけられたキャットがおり、キャットを人質にトランクの引き渡しを要求してくる。

    止むを得ずプルトニウム241の空箱をセイターに渡し、中身のプルトニウム241を見知らぬ逆行者に投げ入れる。

    暴走するキャットの車に飛び乗り、ブレーキを何とか踏むものの、そこにセイターの部下があらわれ、キャットと名もなき男は捕らえられてしまう。

    そしてフリーポートでキャットが逆行世界のセイターの銃弾で撃たれ重傷を負う。

    セイターは逆行する世界で逃げると、TENETメンバーが集まり、自らも逆行世界に足を踏み入れ、セイターを追おうとする。

    時系列
    タリン

    逆行する世界に入った名もなき男はプルトニウム241の回収とセイターを追うために車を走らせる。

    セイターに追いつくも、クラッシュしていた逆行車は自分の運転する車だと気づき、さらに順行していた時にプルトニウム241を投げ込んだのは、逆行している自分が運転した車だったことが判明する。

    名もなき男はプルトニウム奪還に成功したものの、カーチェイスの末に横転。

    パーツはセイターにプルトニウム241を奪われ、車に火をつけられてしまう。

    時系列
    オスロ空港

    名もなき男が目を覚ますと、そこにはキャットとニールと共にコンテナの中にいた。

    重傷を負ったキャットを救うため、タリンの回転ドアをくぐり、オスロ空港の貨物機衝突まで逆行し、オスロ空港の回転ドアを使い順行に戻ることを画作する。

    だが、名もなき男はジェットエンジンの噴射で倉庫内に飛ばされ、そこで過去の自分、ニールと鉢合わせになってしまう。

    そう、「順行の世界」で戦った黒ずくめの男は自分自身だったのだ。

    そして「順行の世界」の自分に傷を負わされてしまう。

    ※空港に向かう中、名もなき男の腕に見覚えのない生傷があることに気づいたシーンがあるが、これは傷が順行したものだった。

    時系列
    オスロ空港

    「順行の世界」の自分と戦闘を終え、逆行するニールとキャットも回転装置に入り「順行の世界」へ戻り、無事キャットを救うことに成功する。

    時系列
    マグネヴァイキング号

    全時間を逆転させ、順行世界を滅ぼすとされるものだとプリヤから聞かされた名もなき男は、キャットの情報からセイターが最後に幸せを感じた場所で起動すると予想し、かつその後セイターの姿を見なかったベトナム湾が最後の軌道の場所だと推測する。

    同時にアルゴリズムの起動場所は分かっており、約2週間前の北シベリアでの爆発、それこそオペラハウス爆破テロと同タイミングで爆発事故が起きていたセイターの故郷スタルスク12。

    名もなき男は謎の組織「TENET」と共に母艦マグネヴァイキング号で時間を逆行する。

    時系列
    スタルスク12

    遂にスタルスク12での爆発を起点に順行逆行で10分間の時間挟撃作戦が行われる。

    名もなき男は順行するレッド舞台に所属し、ブルーの撤収地域の制圧とアルゴリズムの確保を目的に動く。

    ここで順光に戻り爆破10分前の戦場に立った名もなき男は、アイブスと2人で地下にあるアルゴリズムの奪還を目指す。

    だが、アルゴリズムを目の前にして鉄格子とセイターのボディーガード・ボルコフに行く手を阻まれる。

    ※扉の前には特徴的なストラップを付けた死体が横たわっていた。

    そしてアルゴリズムがカプセルに入れられる直前、横たわっていた死体が蘇り、名もなき男を銃弾から守り、内側から鉄格子の鍵を開けて去っていく。

    鉄格子を開け、突入した名もなき男はボルコフを倒し、アルゴリズム奪還に成功。

    そして、ニールが天井から垂らしてくれたロープに引き上げられ、爆発の寸前に生還を果たす。

    分解されたアルゴリズムの一部を受け取った名もなき男だったが、その際にニールのバックパックについた特徴的なストラップに気づく。

    それは自分を銃弾から守ってくれた兵士が持つストラップだった…。

    時系列
    エンディング

    全てが終わり、再び平和な世界が訪れようとした時、アルゴリズムや逆行装置の存在を知るキャットを殺そうとプリヤが動いていた。

    名もなき男はキャットと息子マックスを守るためプリヤの前に現れる。

    そこでプリヤに指令を出していたのが未来の自分であることを告げプリヤを殺害。

    未来の自分の指令に反旗を翻し、今を生きる自らの手で未来を変えたのだった。

    ニールの時系列・タイムライン

    時系列
    未来

    まず、ニールは未来から来た未来人。

    いつの時代から来たか不明だが、名もなき男と親しい関係にあり、ラストで名もなき男から雇われたことが判明する。

    そのため、名もなき男とニールが出会い、雇われた時点から逆行してきたということになる。

    時系列
    キエフ国立オペラ会場

    逆行したニールは14日、キエフ国立オペラ劇場まで遡る。

    そこで彼は逆行する弾丸を操り、変装を見破られ殺されそうになる名もなき男を救うことになる。

    ※バックパックに付いているストラップから名もなき男を助けた謎の男はニールだったことが判明。

    時系列
    ムンバイ

    ニールはムンバイで名もなき男を手助けするために彼の目の前に現れる。

    ニールは事前にリサーチしたのか、名もなき男が任務中に酒を飲まないことを知っており、彼にダイエットコーラを注文する。

    ※ニールは未来の名もなき男と親しかったことがわかる。

    そしてサンジェイ・シンの自宅であるビルに忍び込むため、逆バンジージャンプの要領でニールと名もなき男は潜入。

    そこでサンジェイ・シンを商売の顔として武器取引を行うプリヤと出会い、現在と未来の仲介人を務めるセイターの情報と、彼に近づくための情報を持つクロズビーを紹介してもらう。

    時系列
    オスロ空港

    ニールと名もなき男はマヒアの助けで貨物機の事故を引き起こし、保管庫に潜入する。

    目的の場所に着くと、そこには回転ドア上の奇妙な装置、ガラス塀に銃弾の跡と銃が落ちていた。

    すると突然、黒ずくめの男が飛び出し名もなき男とその場で戦闘となる。

    一方のニールも名もなき男を追う際、同じ姿の男に遭遇しており、ヘルメットを取るとそこには名もなき男の姿があった。
    ※ニールはここで未来の名もなき男が逆行していることを知る。

    ニールは急いで戦闘中の名もなき男を止める。

    時系列
    タリン

    プルトニウム241をテナン警察から奪うと、彼らの前に時間を逆行して進み横転する車と酸素マスクをつけたセイターと人質に取られたキャットが乗った車が現れる。

    名もなき男はプルトニウム241の空箱をセイターに渡し、キャットの乗った車を止めるために名もなき男が飛び乗る。

    一方、ニールは軍と銃撃戦になり、TENETメンバーの応援を呼び難を逃れる。

    時系列
    タリン

    TENETメンバーが合流し、名もなき男はニールがTENETに所属していることを知る。

    ニールは低体温症になった名もなき男とともに逆行世界に入り、負傷したキャットを救うため、回転ドアに入りオスロ空港を目指す。

    時系列
    オスロ空港

    キャットを救うためニールと名もなき男はオスロ空港まで戻り、キャットを連れて時を逆行し順行に戻る。

    時系列
    オスロ空港

    名もなき男はニールと接触した事実を前もって教えなかったのか尋ねる。

    ニールはその時点で教えられても理解できない、何よりも無知こそが力だと答えるのだった。

    時系列
    マグネヴァイキング号

    全時間を逆転させ、順行世界を滅ぼすとされるものだとプリヤから聞かされた名もなき男とニールは、キャットの情報からセイターが最後に幸せを感じた場所で起動すると予想し、かつその後セイターの姿を見なかったベトナム湾が最後の軌道の場所だと推測する。

    同時にアルゴリズムの起動場所は分かっており、約2週間前の北シベリアでの爆発、それこそオペラハウス爆破テロと同タイミングで爆発事故が起きていたセイターの故郷スタルスク12。

    ニールはTENETと共に母艦マグネヴァイキング号で時間を逆行する。

    時系列
    スタルスク12

    遂にスタルスク12での爆発を起点に順行逆行で10分間の時間挟撃作戦が行われる。

    ニールは逆行するブルー部隊に所属し、爆心地へ降下、敵の排除と情報収集に奔走する。

    時間狭撃作戦が始まると、ニールは逆行する世界で名もなき男とアイブスが突入する入口に敵が爆弾を仕掛ける姿を目撃する。

    彼らを警告するため急遽順行することを決める。

    時系列
    スタルスク12

    名もなき男とアイブスが罠に嵌ると知ったニールは、クラクションを鳴らしながら警告するが、案の定トンネルに閉じ込められてしまう。

    そこでニールは急いで順行の世界に切り替え行動する。

    時系列
    スタルスク12

    ニールは名もなき男とアイブスの脱出経路を確保すべく、丘の上を目指し、その頂上の穴からワイヤーを投げ込む。

    トラックを使って名もなき男とアイブスを救出し、人類を救った名もなき男とアイブスとニール。

    3人にアルゴリズムを分解したものを渡したとき、名もなき男はニールのバックパックについた特徴的なストラップに気づく。

    そこでニールは再び逆行することを選択し、さらにこの戦いの指導者は名もなき男だと告げる。

    そして「これが俺たちの美しい友情の終わりだな」と別れを告げる。

    時系列
    スタルスク12

    ニールは2度目の逆行を行い、名もなき男を助けるために動く。

    まず、地下の鉄格子の鍵を開け、名もなき男を教団から命を守る。

    それがニールの最後だった。

    セイターの時系列・タイムライン

    時系列
    アマルフィ

    セイターはアマルフィで初めて名もなき男と出会う。

    逆上したキャットにセイターの命綱を切断され、海に落とされたところを名もなき男に救われる。

    そこでセイターは名もなき男にプルトニウム241の強盗作戦を持ちかけられ、プルトニウム241の在処と名もなき男がそれを狙っていることを知る。

    時系列
    タリン

    セイターはタリンのフリーポート内倉庫でキャットを突き飛ばし、扉の向こう側へ行く。

    ここからセイターは倉庫内にある回転ドアへ向かう。

    時系列
    タリン

    まず、セイターは逆行銃でキャットを撃ち負傷させ、名もなき男にプルトニウム241のありかを聞き出そうとする。

    だが、セイターは時間挟撃作戦で嘘の情報であることを知っており、本当のプルトニウム241の在処を知っていた。

    ここで1度セイターは順行する世界に戻り、名もなき男を尋問する。

    そこでプルトニウム241の本当のありかを聞き出したところで、TENET部隊が突入し回転ドアで順行から逆行の世界へ逃げる。

    その後、キャットを連れて順行の名もなき男とカーチェイスをし、空箱のケースを受け取り部下の車に移る。

    そして逆行してきた名もなき男の乗った車がクラッシュし、そこからプルトニウム241を奪うと、名もなき男が乗ったままの車に火をつけ、そのまま過去のベトナム湾まで逆行する。

    時系列
    ベトナム

    セイターは末期癌で余命わずかであることから、自らの死とともにアルゴリズムを起動させる予定だった。

    そこでセイターは最後の瞬間を穏やかなベトナム湾のボート上で過ごそうとやってきていた。

    そこには未来から逆行してきたキャットがおり、セイターはその事を知らずに会話を続ける。

    そしてスタルスク12で鉄格子に阻まれている名もなき男に電話で勝ち誇った台詞を吐き捨てる。

    キャットはセイターの幸せそうな顔を見て、セイターが自殺しないように時間を稼ぐはずが撃ち殺してしまう。

    キャットの時系列・タイムライン

    時系列
    オスロ空港

    キャットは息子マックスを学校に送り、名もなき男が接触してくる。

    そこでゴヤの贋作を夫に売ってしまったことから弱みに付け込まれていることを名もなき男に告げ、ゴヤの贋作の処分と引き換えにセイターに接触する手筈をつける。

    時系列
    アマルフィ

    アマルフィで名もなき男と再会したキャット。

    ゴヤの贋作は処分されたと伝えられ、名もなき男をセイターもいるディナーに招待する。

    だが、ゴヤの贋作は処分されておらず、セイターの手元にあり、錯乱したキャットによりセイターを殺しかけてしまう。

    しかし、ここで名もなき男がセイターを助けキャットは絶望する。

    時系列
    タリン

    キャットは、セイターの異常な支配欲の前に震え、テナンのフリーポートにいるセイターを殺そうと企んでいた。

    だが、キャットはセイターを難なく返り討ちにされ、そのまま順行のまま逆行したセイターに車に乗せられる。

    そしてキャットは人質にされ、セイターが名もなき男から空箱を受け取ると、セイターは部下の車に乗り移り、暴走車に置き去りにされてしまう。

    その後、再び逆行したセイターに捕まり、名もなき男を尋問するために逆行する弾丸で撃たれ負傷してしまう。

    時系列
    タリン

    キャットはセイターに撃たれたことで負傷したことから逆行の世界で治療を行う。

    ※逆行の世界ではエントロピーが逆になるため、傷も逆に癒える。

    時系列
    オスロ空港

    治療のために1週間遡ったキャットは順行の世界に戻り傷も癒える。

    時系列
    マグネヴァイキング号

    キャットはアルゴリズムをセイターが最後に幸せを感じた場所で起動すると予想し、かつその後セイターの姿を見なかったベトナム湾が最後の軌道の場所だと推測し、そこでベトナム湾のボート上に向かう。

    時系列
    ベトナム湾

    キャットはセイターが自殺しないように食い止めるため、自分が怒ってボートから去ったタイミングでボートに戻った。

    セイターに甘い言葉をかけ満足気な様子に、キャットは苛つき拳銃で撃ち殺してしまう。

    『TENET テネット』に込められた秘密|SATOR式との関連性

    タイトルの『TENET テネット』には隠された意味をご存知ですか?

    『TENET テネット』は、信条・主義・原則を意味する単語ですが、この言葉が意味するものが最大の謎であり鍵となっています。

    この『TENET』を読み解くうえでチェックしておきたいのが1世紀中頃に確認されたSATOR式と呼ばれるラテン語の回文と関係があるとされています。

    これはヨーロッパ中の多くのモニュメントで発見されており、その中にはサンタ・マリア・マッジョーレ大聖堂やサンティアゴ・デ・コンポステーラ、そのほかにもイタリア、イギリス、シリア、フランス、ポルトガル、スウェーデンで発見されています。

    クリストファー・ノーラン監督は、その中でもサトール広場として知られるSATORの回文に着目しました。

    SATORの回文
    • SATOR→セイター
      (今作の悪役)
    • AREPO→アレポ
      (ゴヤの贋作を描いた画家)
    • TENET→テネット
      (映画のタイトル)
    • OPERA→オペラ
      (キエフにあるNational Opera of Ukraineから始まる)
    • ROTAS→ロータス社
      (オスロ空港に美術品などを保管する金庫を建設した会社)

    これは「SATOR AREPO TENET OPERA ROTAS」というもので、意味は「農夫のアレポ氏は馬鋤きを曳いて仕事をする」という長文な回文となっています。

    正方形の方陣にセットすると四方から同様に読むことができ、中央に上下左右どこから読んでも回文となる「TENET」の文字が配置されています。さらに1行目と5行目の単語は同じで、逆になっているだけ。2番目と4番目の単語も同様で中央の3行目にあたる単語は、それ自体が回文となっています。

    さらに3人の学者は、明らかに独立した5つの単語をアナグラムとみなし、キリスト教の象徴である十字架を維持しながら文字を再配置しました。

    文字は最も重要なキリスト教の祈りへの明白な言及である「PATER NOSTER(我らが父)」。そして余った”A”と”O”を四隅に並べられており、最初の文字はA(alpha)、最後はO(omega)。

    これはヨハネの黙示録に記載されている「アルファ」と「オメガ」の象徴、つまり始まりと終わりを表しており、『TENET テネット』のストーリーでいう「世界の始まりと終わり」と解釈することもできます。

    また、「TENET」を真ん中で分解すると”TEN(10)”となり、最終決戦の”時間挟撃作戦”の10分間も、順に読んでも逆に読んでも”TEN(10)”となります。

    TENETの謎めいた合言葉の意味とは?

    TENETの合言葉

    黄昏に生きる
    (We live in a Twilight World)

    宵に友なし
    (There are no friends at dusk)

    それを知るセイターから合言葉をかけられる名もなき男は、「ホイットマンの詩?」と惚けるシーンがあります。

    これはセイターを怪しんでいたことがあったからか?そこら辺は想像にお任せします。

    また、語源は不明で意味は上記の通りとなっています。

    噂程度ですが、ロバート・パディンソンの出世作『トワイライト』にオマージュを捧げたという可能性もありますが、物語としては関連性がないんですよね。あるとしたら、『TENET テネット』はニールの物語だったということでしょうか?

    まとめ|『TENET テネット』の疑問点を全て解決!

    本記事は『TENET テネット』の疑問点を全てまとめていきました。

    全てとは言いましたが、全てをカバーしきったとは思っていません。なので、わからない点がありましたら、お問い合わせフォームよりお願い致します。

    また、本記事は間違った解釈をしている点がいくつがあるかもしれません。その点もお手数おかけしますが、執筆者まで連絡してくださると幸いです。

    ぜひ、本記事を最後まで見てくださった方はもう一度、『TENET テネット』を観てみましょう!

    今回は以上です。

    画像の引用元:IMDb公式サイトより(アイキャッチ画像含む)

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